KAIHATSUGIKEN GROUP

一太郎入門






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第1章 基礎知識

1.一太郎7の準備

一太郎7を利用するには、Windows95が必要です。ここでは、最低限のシステム環境を
紹介しておきます。たとえば、「漢字変換をより高速に行いたい」「ストレスを感じた
くない」というのであれば、より高速なPentiumマシンで、メモリもできる限り多く搭
載する、という環境が必要になります。


▼システム環境
 システム環境とは、使用するパソコンがどのようなハードで構成されているかを示す
もの。パソコン本体だけでなく、周辺機器を含めたハードウェアの構成そのものを指す
場合が多い。

1.一太郎7を使うために必要な環境
@ 本体 i486DX4以上(Pentium100以上推奨)のCPUを搭載しているパソコン。
A OS Windows95 またはWindows NT 3.51
B メモリ
	Windows95  	16メガバイト以上(32メガバイト以上推奨)
	Windows NT 3.51	24メガバイト以上(40メガバイト以上推奨)
C ハードディスク
どのような形態で一太郎7をセットアップするかによって、必要となるハードディス
クの容量は異なりま         す。

標準的な機能	95メガバイト以上
最小の機能	40メガバイト以上
すべての機能	120メガバイト以上

この他、一太郎7が文書作成で様々な作業を行うために、その作業用の領域として、
最低でも10メガバイト程度の空き領域が必要でしょう。
他のアプリケーションなどもセットアップすることを考えれば、最低でも500メガ
バイト、できれば1ギガバイト程度のハードディスクを装着しておきたいところです。
また、Windows95自信も作業領域を必要としますので、それらの領域のことを
考慮してください。 

D ディスプレイ
カラーディスプレイが望ましいでしょう。
E モデム
JustNetに接続して、パソコン通信やインターネットを楽しむには、「モデム」
が必要になります。インターネットを本格的に楽しむなら、28,800bps以上の
通信速度を備えたモデムを用意してください。

  

2.一太郎7のセットアップ
 一太郎7のセットアップ作業は、とても簡単に進めることができます。ただし、周辺
ソフトや全機能が使える一太郎7は、基本的にCD−ROM版で提供されるため、セッ
トアップ前に次の点に注意してください。

・ Windows95がセットアップされている。
・ CD−ROMドライブが利用できるマシンである。

たとえばノートパソコンを利用している場合は、CD−ROM内蔵タイプか、そうでな
い場合は外付け用のCD−ROMドライブを用意してください。

@ セットアップ作業の実際
 一太郎7のセットアップは、画面の指示に従うだけで、簡単に行えます。
1.	 Windows95を起動して一太郎7のCD−ROMをセットする。
2. 	一太郎7のセットアッププログラムが起動する。
3. 	セットアップ開始画面が表示されたら【セットアップ開始】ボタンをクリック
	する
4.	 使用者名や法人名を入力する。
5. 	【次へ】ボタンをクリックする。
6. 	番号を入力する。
7. 	【次へ】ボタンをクリックする。
8. 	登録内容に間違いがなければ、【登録する】ボタンをクリックする。
9. 	登録した内容の確認ダイアログボックスが表示される。内容を変更する場合は
	【再設定】ボタンをクリックする。
10. 	旧バージョンの一太郎がインストールされている場合は、削除するかどうか、
    	選択する画面がでる。【削除しない】で、使い分けることも可能。
11. 	セットアップ方法の選択の画面が表示される。通常は【標準】を選択しておけ
   	 ば、一太郎7の使用には不都合がない。
12. 【すべて】を選択すると、数式作成ツールやTrueTypeフォントなど、
   	用意されている、すべての機能を利用できる。
13. 【次へ】ボタンをクリックする。一太郎を組み込むフォルダ名が表示される。
   	フォルダ名は通常[JUST]となる。ハードディスクの空き領域がチェック
	される
14. 	容量が十分であれば、ファイルのコピーが開始される。
15. 【コピー開始】ボタンをクリックする。
16.	CD−ROMからプログラムがハードディスクへコピーされる。
17.	旧バージョンのATOKを使用していた場合、辞書を合併して統一するかどう
	か、選択する画面がでる。
18. 	合併すれば、旧辞書に登録した単語を引き続き使うことができる。
19. 	続いて、JustNetの案内情報が表示される。
20. 「一太郎のセットアップ終了」画面が表示される。【再起動】ボタンをクリック
	する。

以上のようにセットアップを行います。セットアップが終了し、Windowsが再起
動すると、デスクトップに、一太郎7を起動するためのアイコンが表示されます。

▼アイコン 
従来のシステムだと、アプリケーションの起動などでキーボードからプログラム名を入
力しなければならなっかた。こういった、プログラム名などを表示したものがアイコン
。いわゆる「絵文字」

 
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2.ATOK10基礎講座
一太郎7では、日本語を入力するためのシステムとして[ATOK10]が付属し
ています。日本語入力システムの標準として愛用されているATOK。ここでは、AT
OK10をWindows95で利用する方法と、他の日本語入力システムと切り替え
る方法について学習します。

1.Windows95でATOK10を使う。
ATOK10は、一太郎7のセットアップと同時に、自動的にシステムに組み込まれ
ます。その後は、日本語の入力システムとしてATOK10が利用できるようになりま
す。たとえば一太郎7のプログラムを起動すると、自動的にATOK10も起動し日本
語が入力できるようになります。
 一太郎7以外のアプリケーションを使って日本語入力を行う場合でも、ATOK10
を起動すれば日本語入力ができるようになります。


@ ATOK10を起動する。
 1.Windows95が起動されている画面で、キーボードから[ALT]+[半
角/全角]キーを押す。
2. ATOK10が起動すると、画面の右下にコントロールパネルが表示される。
A 日本語入力システム(IME)の切り替え方法
 Windows95には、日本語入力システムとして「MS IME」というプログ
ラムが付属しています。アプリケーシ ョンによっては、この日本語入力システム(さ
らには他社製のシステム)を使いたいというケースもあるでしょう。ATOK10と他
の日本語入力システムとは、次のように切り替えます。

1. Windows95を起動する。
2.インジケータ表示領域にある日本語入力システムのアイコンをマウスカーソルでク 
     リックする。
3. 使いたい日本語入力システムをクリックする。




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3.マウスの使い方
Windows95では、アプリケーションの起動などのパソコン操作を"GUI"で
行えるところが最大の特徴。その   操作も、キーボードを使って行うのではなく、
マウスと呼ばれる入力用の機器を使って行います。

1.クリックとダブルクリック
マウス操作の基本は、"クリック"にあります。
通常、マウスには2つのボタンがありますが、このボタンを指でカチッと押すこと
を「クリック」といいます。
Windows95の画面上には、矢印のようなマーク(ポインタ)が表示されて
いて、マウス本体を動かすとこの矢

印も同じように動きます。これを「マウスカーソル」、単に「カーソル」などと呼び
ます。

@ クリック
右ボタンか左ボタンを、押してすぐにはなす操作がクリック。「カチッ」という感じが
する。

1.ダブルクリック
クリックをすばやく2回続けて行うのがダブルクリック。「カチカチッ」という感じが
する。

2.ドラッグとドロップ
クリックとダブルクリックがマウス操作の基本なら、「ドラッグ」と「ドロップ」はマ
ウス操作の応用です。特に、 文字や図形の移動には必須の操作です。応用といっても
、基本と同じくらいに多用される操作でもあります。

@ マウスのボタンを押す。押したままではなさないこと。
A ボタンを押したままズリズリとマウスを動かす。これを「ドラッグ」という。
B 適当な位置までマウスをズリズリ動かしてドラッグしたら、マウスボタンをはなす。
   これを「ドロップ」という。

▼ ダブルクリックの調整
1回目のクリックと2回目のクリックの間隔が離れすぎていると、ダブルクリックでは
なく、クリックを2回行ったものとして認識されます。この間隔は、[マイコンピュー
タ]→[コントロールパネル]→[マウス]で表示される[マウスのプロパティ]とい
う画面の[ダブルクリックの速度]という項目で調整・変更できます。プロパティ画面
には、[ボタン]という画面がありますが、ここで調整します。なお、右きき用、左き
き用などの設定もできます。


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4. 一太郎7の起動と終了
一太郎7を起動する方法と、終了する方法を学習します。きちんと操作して一太郎7を
終了しないと、たとえば、作成した文書が消えてしまうといったことになりかねません
。ですから、終了方法については、しっかりと覚えてください。


1.一太郎7の起動
一太郎7の起動方法はいくつかあります。そっこで、ここでは代表的な起動方法を紹介
します。Windows95を起動した状態で操作を開始します。

@ スタートメニューから起動

1.[スタート]ボタンをクリック。
2. [プログラム]→[JUSTSYSTEMアプリケーション]を選択
3. [一太郎7]をクリックする

A  ショートカットを使う
Windows95には「ショートカット」という大変便利な機能が備えられています
。この機能は、プログラムの起動コマンドをアイコンとしてデスクトップにおいておけ
るというものです。プログラムを起動したいときに、このアイコンをダブルクリックす
るだけでOKなのです。

一太郎7を導入すると、デスクトップには、自動的に一太郎7のショートカットが作成
されます。

B  文書ファイルを使う
プログラムアイコンと同様に、一太郎7で作成した文書ファイルのアイコンを操作して
一太郎7を起動することもできます。

1.文書ファイルのアイコンをダブルクリックすると、一太郎7がその文書を読み込み
ながら起動する。

2. 文書ファイルのアイコンを、一太郎7のアイコン上にドラッグ&ドロップしても
、その文書を読み込みながら起動する。



2.一太郎7の終了
一太郎7を終了する場合は、作成している文書を必ず保存してから終了してください。
これは、一太郎7に限らずアプリケーションプログラムの鉄則ですから、必ず覚えてく
ださい。なお、文書保存の詳しい方法については、第2章を参照してください。

@ メニューからの終了
1.メニューバーから、[ファイル]をクリック
2.[一太郎の終了]をクリック

A ボタン操作で終了
Windows95の場合、一太郎7のウインドウの右上に[×]のボタンがあります
。このボタンを[閉じる]ボタンといいますが、これをクリックしても一太郎を終了で
きます。

▼ 文書が保存されていない状態で一太郎7を終了しようとすると、文書保存を知らせ
るメッセージウインドウが表示されます。このウインドウが表示されたら、[はい]を
クリックして文書を保存してください。文書が保存されて一太郎7が終了します。
 

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5. 一太郎7の基本画面

Windows95上で起動する一太郎7の画面には、いろいろな名前が付けられています。

1. 画面各部の名称

@ ドキュメントアイコン
クリックすると、ウィンドウのサイズを変更するコントロールメニューが表示されます

A タイトルバー
現在編集している文書名が表示されます。一度も保存していない場合は、[文書1]、
[文書2]と表示されます。

B 最小化ボタン
クリックすると、一太郎のウィンドウが閉じられ、アイコンとして画面最下行の「タス
クバー」に表示されます。タスクバーのアイコンをクリックすれば、再度編集画面が現
れます。

C 最大化ボタン・元に戻すボタン
クリックするごとにウィンドウを、全画面/ウィンドウ状態と、交互に切り替えます。

D 閉じるボタン
クリックすると、一太郎7が終了します。

E メニューバー(メインメニュー)
一太郎7のすべてのコマンドを選択するメニュー。項目名をクリックすると、項目に対
応したメニューが表示されます。それぞれのメニューについては、以下の章で学習しま
す。

F ツールボックス
比較的よく使うコマンドの一部をアイコン化したものです。これらの機能は、ドロップ
ダウンメニューからも当然選択できます。マウスカーソルをあわせると、機能を簡単に
説明した「ツールヒント」が表示されます。

G 横ルーラー
ルーラーは、編集領域の横の長さを表しています。一太郎7では、横ルーラー上で、表
のサイズを変えたり、タブ位置を変更したりできます。

H 単位切替ボタン
文書の上側と左側にある定規(ルーラー)の単位を示します。クリックすると、文字サ
イズ(C)→ミリ(o)→インチ(in)→ポイント(P)の順で、表示単位を切り替
えることができます。

I カーソル
文字を入力する位置や罫線を引き始める場所など、コマンドの実行位置を示します。

J ドキュメントウィンドウ
文字を入力したり編集したりする領域。一太郎7では、文字飾りや行間隔の変更などが
、そのまま画面上のドキュメントに反映されるようになっています。

K マージンライン
紙の端からの余白を示すライン。

L マウスカーソル
画面上の位置や、選択したコマンドによって、形が変わります。

M 縦ルーラー
縦ルーラーは、編集領域の縦の長さを表しています。

N スクロールバー
編集画面に表示されている範囲を、上下左右に移動させます。

O カーソル位置表示
現在のカーソルの位置を、ページ/行/字で表示しています。クリックすると、任意の
場所に移動する「ジャンプメニュー」が表示されます。

P 画面モード切替ボタン
ドラフト編集、イメージ編集、印刷イメージ画面を切り替えます。

Q 図形作図表示切替ボタン
図形の表示/非表示の状態を切り替えることができます。

R 挿入
現在の文字入力の状態が、挿入モードか上書きモードかを表示します。[Insert
]キーをおすごとにモードが切り替わります。

S ステータスバー(システムライン)
今現在の操作について、簡単に説明してくれます。また、ファンクションキーに割り当
てられている機能を表示することもできます。[表示]→[ファンクションキー表示]で設定し
ます。

21 倍率表示
画面に表示される文書の大きさを変更します。

22 ウィンドウ分割ボタン
ドキュメントウィンドウを、上下左右に切り分けることができます。文書の別の部分を
参照しながら編集したりすることができます。

23 ATOKパレット
ATOK10の、入力可能な文字種や漢字変換モード、学習モードなどが表示されてい
ます。


2.表示モードの設定と変更
一太郎7には、「ドラフト編集」と「イメージ編集」という、2つの画面モードがあり
ます。また、印刷したときのイメージを確認しながら編集可能な「印刷イメージ」とい
うモードもあり、計3つのモードで文書が作成できます。

モード名		特徴

ドラフト編集	図形表示などを省略して、文章のみを表示するモード。高速な編集作
		業ができる。

イメージ編集	文字のサイズや書体、図形などを、実際のイメージ道理に表示して編
		集するモード。

印刷イメージ	「イメージ編集」の状態から、マージンラインや枠の表示も消し去っ
		て、実際に印刷されるときのイメージのままで表示したモード。スク
		ロールなどが遅くなるので、このモードで編集する場合は、高速なマ
		シンを推奨。
一太郎7起動時は、「イメージ編集」に設定されていますが、必要に応じて切り替える
ことも可能です。

@ モードの切替
モードの切替は、「画面モード切替ボタン」を押して切り替えるほか、[表示]メニュ
ーでも選択できます。

文字中心の文書を作成するのであれば、「ドラフト編集」での作業が最適です。スクロ
ールなども高速で、てきぱきと編集作業をこなせます。

これに対して、写真などの画像データや図形データを貼り込んだり、文字を変形させた
ものを使うなど、ビジュアルな文書を作成する場合は、「イメージ編集」がよいでしょ
う。どこにどのような要素を貼り込んであるのか、レイアウトを確認しながら編集でき
るからです。

A モードの詳細な設定
それぞれのモードでの表示内容を、さらに詳細に設定する機能があります。メニューバ
ーから[表示]→[画面表示設定]を選択してください。ここで表示される設定画面で
、自分好み、目的に応じて設定し、使いやすく見やすい状態にできます。




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6. メニューの使い方
一太郎7に限らず、Windows95で何かの作業を行うときには、、パソコンに指
示を出さなければなりません。そして、その指示をするものを「コマンド」といいます
。コマンドは、メニューの中に記述されていて、そこから実行したいコマンドを選択し
ます。
一太郎7には、「ドロップダウンメニュー」と、コマンドがアイコンされた「ツールボ
ックス」の他、[ESCメニュー]という3つのコマンド選択方法があります。そのう
ち、ドロップダウンメニューとESCメニューについて学習します。


1.ドロップダウンメニューを使う
ドロップダウンメニュー(プルダウンメニュー)を使うことは、一太郎7でのコマンド
操作の基本です。基本的に、メニューは、コマンドを選択すれば即座に実行されます。
ただし、コマンドの後ろに、[◆]のあるものは、さらにサブメニューが表示されます
。[...]のあるものは「ダイアログボックス」と呼ばれる設定用ウィンドウが表示
されます。

@ コマンドの選択

コマンドは次のように選択します。
1.メニューバーから項目をクリック。
2.実行したいコマンドにマウスカーソルを合わせ、クリック。

A サブメニュー
ドロップダウンメニューの中には、◆記号のあるコマンドがあります。このコマンドに
マウスカーソルを合わせると、サブメニューが表示されます。

B ダイアログボック
ダイアログボックスは、コマンドを実行する際に、実行内容を細かく設定しておくため
のウィンドウです。

メニューの中で[...]の付いたコマンドを実行させると、ダイアログボックスが必
ず表示されます。ダイアログボックスでの設定が終了したら[OK]ボタンを押してく
ださい。

2.ESCメニューを使う
一太郎シリーズでは、キーボードにある[ESC]キーを押すと、画面の下にコマンド
の一覧が表示されます。文字入力中など、マウスと使わずにコマンド操作したいときに
は、最適のメニュー操作方法です。



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7. ショートカットキー
Windows95で操作するときは、マウスを使うというのが基本です。しかし、ワープロを
使っているときは、両手でキーボードを操作しているためコマンド選択するたびにマウ
スに持ち替えるというのは、大変面倒な作業です。
そこで、キーボードから手をはなさなくてもコマンド選択ができる方法があります。そ
れが「ショートカット」です。
ショートカットというのは、"近道"のことです。いくつものコマンドを選択しながら目
的のコマンドにたどり着く方法ではなく、一度で目的のコマンドを実行できるというこ
とから、このように呼ばれるようです。

1.ショートカットキー
キーボードのキーをいくつか組み合わせて同時に押すことで、、コマンドを実行する方
法を「ショートカットキー」といいます。たとえば、ドロップダウンメニューを開くと
、「取り消し Ctrl+Z」などと、コマンド名の横にキー操作が表示されています
。これがショートカットキーです。

▼キー操作の「ショートカット」とアイコンの「ショートカット」
どちらも「ショートカット」という呼び名で、間をとばして目的のコマンド(あるいは
ファイル)に達するという点では同じですが、全然違うものですので、注意して読んで
ください。

ショートカットキーは、一太郎7のすべてのコマンドに割り当てられているわけではあ
りません。実際には文章入力中によく使われるコマンドに対して、ショートカットキー
が割り当てられているのです。これらをまとめると、次のようになります。

・ カーソル移動
・ 画面操作
・ 画面表示
・ スクロール
・ 編集機能


2.ショートカットメニュー
マウスの右ボタンをクリックすると、ボタンを押した時点での状況に応じた特別なメニ
ューが表示されます。これを「ショートカットメニュー」といいます。

・ ショートカットメニューの表示
作業画面でマウスの右ボタンを押すと、ショートカットメニューか表示されます。また
、桁ゲージ上や行属性の上で右クリックした場合、カーソル位置表示上で左クリックし
た場合にも、ショートカットメニューが表示されます。



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8. ツールボックス
"コマンドの操作は、マウスが中心"というユーザなら、「ツールボックス」は大変役に
立つ機能です。ツールボックスには、よく使うコマンドを割り当てられたアイコンが並
んでおり、このアイコンをマウスでクリックするだけで、コマンドが実行できるのです
。マウスによるスピーディな操作には、ツールボックスは欠かせません。

1.ツールボックスの表示方法
ツールボックスは、表示させたり表示させないようにしたり、自由に設定できます。表
示位置なども、ユーザの好みに応じて自由に決めることができます。

■ ツールボックスの表示・非表示
"ツールボックスは操作しない"というのであれば、全く表示しないようにできます。こ
れにより編集画面が広がいます。

@ [表示]→[ツールボックス]を選択する。
A [ツールボックス表示設定]ダイアログボックスが表示されるので、[ツールボック
    ス一覧]から、表示しないツールボックスのチェックボックスをクリックする。
B チェックボックスから∨印が消える。
C 逆に表示したいものがあれば、∨印を付ける。
D [OK]ボタンをクリック

■ ツールボックスの表示位置を変える
ツールボックスの背景(ボタンのない位置)にマウスカーソルを合わせてドラッグする
と、画面上の好きな位置のツールボックスをおくことができます。グループ単位で移動
します。
 
2.ツールボックスのカスタマイズ

標準で表示されているツールボックスは、よく使われるだろうと思われるコマンドのボ
タンを並べたものです。しかし、"自分だけよく使うコマンド"というものもあります。
そのような場合、自分専用のツールボックスを作ったり、あるいは、表示されているツ
ールボックスのボタンを変更したりすることができます。
自分の好みのツールアイコンを集めたツールボックスを作ってみましょう。


■ ボックス名の登録

これから作成する、自分だけのツールボックス名を登録します。

@ ツールボックスの背景上でマウスの右ボタンをクリックする。
A メニューから、[ツールボックスグループのカスタマイズ]を選択する
B 表示されたダイアログボックスの[新規]ボタンをクリックする。
C 適当なボックス名を入力する。
D [OK]ボタンをクリックする。
E 作成した名前が、ダイアログボックスに登録される。
F [終了]ボタンをクリックする。
登録が終了すると、ツールボックスの左端に、アイコンのないボックスが表示されます


■ ボタンの登録

次に、表示されたアイコンのないボックスに、好みのツールアイコンを登録します。
@ ツールボックスの背景上でマウスの右ボタンをクリックする。
A メニューから[ツールボックスパーツのカスタマイズ]を選択する。
B 表示されたダイアログボックスの[一覧]ボタンをクリックする。
C [機能・グループ]を「スタイル」に切り替える。
D [一覧]から[ページスタイル設定]を選択する。
E [OK]をクリックする。
F 表示されているアイコンを、アイコンのないボックス上にドラッグすると、四角い
  枠が表示される。
G ボタンをはなすと、ボックスにアイコンが表示される。
  以上のようにして、さらにBからGの操作を繰り返してアイコンをボックスに登録し
ます。


■ 標準のツールボックスのボタンを変更する。
すでに表示されているツールボックス内のボタンも、自由に追加・削除できます。
また、ボタンのデザインも以下の方法で変更できます。
@ ツールボックスの背景上でマウスの右ボタンをクリックする。
A メニューから[ツールボックスパーツのカスタマイズ]を選択する。
B 変更したいアイコン上で右ボタンをクリックすると、メニューが表示される。
C [変更]を選択する。
D [ボタンデザイン]の[アイコンボタン]を選択し、[アイコン編集]ボタンをク
   リックする。
E アイコンをデザインするダイアログボックスが表示されるので、ここで編集。
F デザインができたら、[OK]ボタンをクリックする。

以上のようにしてボタンデザインを変更します。ボタンを入れ替える場合は、一度削除
してから、自分のボックスにアイコンを登録する方法で登録します。





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第2章 文章を書いてみる

1. 文字の入力
ワープロでは、「ひらがなを入力する」「漢字に変換する」「確定する」という作業を
繰り返して、日本語の文章を入力します。これが文章作成の基本です。また、漢字だけ
でなく、カタカナやアルファベット、記号など様々な文字入力方法もあります。これら
の方法をみてみましょう。

1.文字の入力と漢字への変換
文章入力の基本は、ひらがなを入力して、そのひらがなを漢字に変換するという作業の
繰り返しです。一太郎7を起動し、ATOK10が起動しているのを確認したら作業を
開始しましょう。

■ ひらがなの入力
まず、「たろう」とひらがなを入力してみましょう。ここでは、ローマ字で「TARO
U」と入力します。ひらがな入力の人は、そのまま入力してください。

■ 漢字に変換する。
ひらがなを入力したら、そのひらがなを[変換キー]([スペースキー]とも呼ぶ)を
おして漢字に変換します。
漢字に変換された文字は、バックが水色になっています。

■ 文字を確定する。
入力・変換を終えた文字は[Enterキー]([改行キー][リターンキー]とも呼
ぶ)を押して「確定」という作業を行い、[変換キー]を押しても変換あされない状態
にします。確定すると黒文字で表示されます。

■ 1度で目的の単語に変換できなかったら?
・[変換キー]を押して、目的の漢字に変換されなかったときは、もう一度[変換キー
]を押してください。
・候補一覧が表示されます。[変換キー]を押すごとに、候補の漢字に反転カーソルが
移動します。
・目的の漢字にカーソルがあったら、[Enterキー]で確定。
・目的の漢字の数字を入力して確定させることもできます。


2.長い文章の入力
実際の文章作成では、単語を入力するだけでなく、長い文章を入力して一気に変換して
作成していきます。
たとえば次の文章を入力してみましょう。例:「ワープロで文章を入力する。」

@ 一気にひらがなを入力する。「わーぷろでぶんしょうをにゅうりょくする」
A [変換キー]を押して、漢字に変換する。
B 部分的に確定して、隣にカーソルを移動するには、[↓]キーを押す。
C どんどん変換して、どんどん確定する。

▼ 文節について
「文節」というのは、文章の最小の単位のことです。"文章を読むとき、単語の後に「
ね」を付けて区切ることのできるものが文節だ"と、国語の授業で教わったことと思い
ます。

たとえば、先の例文では、次のようになります。
「ワープロで(ね)、文章を(ね)、入力する(ね)」
このように、例文では、3つの文節に分けられます。反転カーソルも、文節ごとに移動
します。


3.ファンクションキーを使った変換
一太郎7では、変換に便利な機能が、「ファンクションキー」に割り当てられています
。これらを使いこなせば、より効率的な文章入力ができるようになります。

[F6]	ひらがなに変換		たろう
[F7]	カタカナに変換		タロウ
[F8]	半角に変換		タロウ
[F9]	全角無変換		TAROU
[F10]	半角無変換		tarou

■ 半角文字への変換
入力した文字を半角文字に変換するには、[F8]キーを使います。

■ アルファベットへの変換
ひらがなを入力し、[F9]キーや[F10]キーを押すと、そのままアルファベット
に変換されます。さらに繰り返しキーを押すと、先頭も字はアルファベットの大文字、
他は小文字に変換されます。これを[Aa変換]と呼びます。
たとえば、[F9]キーを押すごとに次のように変換されます。
たろう  →  TAROU  →  tarou  →  Tarou  →  T
AROU


4.記号の入力
記号の入力には、ファンクションキーを使うケースと、ATOK10文字パレットを使
って入力するケースとがあります。

■ ファンクションキーで入力
文字を入力していない状態で、ファンクションキーの[F10]キーを押すと、文字入
力方法が切り替わります。
最初は、			漢字入力		かな漢字変換モード
[F10]を押す		半角入力		半角英数字を入力
さらに[F10]を押す		コード入力		文字コード番号直接入力
さらに[F10]を押す		記号入力		文字や記号を選んで入力

つまり3回押すと、記号入力モードになり、画面の下に記号ウィンドウが表示されます
ここで矢印キーを使って希望の記号を選択します。

■ ATOK10文字パレットで入力
ATOKパレットからは、マウスを使って次のように入力します。

@ ATOKパレットの[文字パレット起動]ボタンをクリック。
A ATOK10文字パレットが表示される。
B [ATOK10文字パレット]の[記号表]というタブをクリック。
C 希望のジャンルをクリック
D 希望の記号をクリック

5.難解な文字の入力
読み方のわからない漢字などは、「部首変換機能」や文字パレットを使えば入力できま
す。なお、部首変換の方法も2種類あります。

■ ファンクションキーで漢字検索
ファンクションキーを使って部首変換する場合は、次のように操作します。

@ 部首の読みを入力する。
A [SHIFT]+[F6]を押す。
B 入力した部首を持つ漢字が表示される。

また、次のような方法もあります。

@ 漢字の読みの1文字目を入力
A [SHIFT]+[F6]を押す。
B 入力した読みに対応する漢字が表示される。

■ ATOK10文字パレットで入力
ATOK10文字パレットを使っても、部首変換が可能です。

@ ATOK文字パレットの[文字パレット起動]ボタンをクリック。
A 文字パレットのパネルの[漢字検索]タブをクリック
B [漢字検索]パネルが表示される。漢字の部首の情報を入力する。
 項目		入力する情報
[部首の検索条件]		部首の読みを入力できる。
[部首(1/2/3/4)]	[部首設定]ボタンから部首一覧を表示し部首を選択
[漢字の検索条件]		漢字の読みや総画数を入力
C 部首の位置も詳しく指定できる。
D 部首情報を選択する。(例:冂を選ぶ)
E 部首名が自動的に入る
F 画数「9」を入れる。
G [検索]ボタンをクリックする。
条件に該当する漢字が表示される。
H 検索結果から必要な漢字をダブルクリックする。
 
6.文字の挿入と上書き
キーボードの[Insert]キーを押すと、入力の状態を「上書」と「挿入」とで切
り替えることができます。ただ、どちらかというと、意識的に切り替えるというよりキ
ー操作のミスで切り替わってしまうケースが多いようです。たとえば、うっかり上書き
になってしまったため、文字がうまく入力できない、ということもありますので注意し
てください。


7.文字入力の再変換
入力した文字を確定すると、基本的にはもう変換できません。"基本的に"というのは、
実は、再変換の方法があるからです。
確定直後に[CTRL]+[Backspace]キーを押すことで確定が取り消され
、再度変換可能な状態になります。ただし、これは、入力直後だけです。



 
******************************:

2.単語と短文の登録
特別な単語や用例、単文などは、辞書に登録しておくことで、使い勝手がグッとアップ
します。特に、専門的な文章を書く機会が多いユーザにとって、単語登録は、なくては
ならない機能です。

ATOK10には、「AI変換機能」が搭載されているので、一度変換・確定された漢
字などは、その確定結果がAI用例として記憶されます。ただし、これは正式に辞書に
登録されているものではありません。この用例を辞書に登録する場合は、AI用例を登
録するユーティリティプログラムを使います。


1.単語の登録
単語の登録方法には、一太郎7内で実行するケースと、ATOKのユーティリティを使
って行うケースの2種類があります。ここでは、一太郎7内で実行する方法をみてみま
す

■ メニューを使った単語登録
文書作成中に、登録したい単語がでてきたら、次のように操作します。
@ 登録したい単語をマウスでドラッグし、反転表示させる。
A メニューバーから[ツール]→[単語登録]を選択する。
B 単語登録ダイアログ表示される。
C [読み]を入力する。
D 適切な品詞を選択する。
E [OK]ボタンをクリックする。

▼ キーボード操作で文字を反転させるには、[SHIFT]キーを押しながら矢印キ
ーを押してください。文字が次々と選択されて、反転表示になります。この後、[CT
RL]+[F7]キーを押すと、単語登録ダイアログボックスが表示されます。


 2.短文の登録と呼び出し
 「短文」というのは、たとえば、住所や箇条書きなど、短い文章のことをいいます。
 特に、よく入力する住所などは、短文登録しておくと入力の手間が省けます。

■ 短文の登録
@ 登録したい文書を反転させる。
A [挿入]→[アルバム]→[登録]を選択する。
B 登録する文章の名前を入力する。
C [OK]ボタンをクリックする。

▼ 「アルバム」は一太郎7独自の機能で、文字例やイラストなど、よく使用するデー
タを登録しておいて、自由に呼び出すことができる。いろんなデータをいくつも詰め込
めるクリップボードといえる。

 
■ 短文の呼び出し
@ 短文を入力したい位置にカーソルを合わせる。
A [挿入]→[アルバム]→[呼出]を選択する。
  このようにして、アルバムに登録した単文を読み出します。

▼ 短文登録では、改行してある文章を登録すれば、そのままアルバムに登録され、読
み出すときに改行もきちんと反映される。文字サイズなどもそのまま反映される。

▼ 固有名詞は即登録
人名や地名、会社名などの固有名詞は、入力したら、即座に登録するようにしましょう
。辞書にない固有名詞類は、1文字ずつ漢字に変換しながら入力しますね。このとき、
できあがった名詞は、もう一度入力してもストレートに変換されません。AI用例でも
登録されないものがほとんどです。
そこで、こうした固有名詞は、一度入力したらその場で登録してください。その文章を
作成し終えてから登録するのではなく、その場で登録します。そうすれば、それ以降の
文章に同じ名前がでてきても、効率よく入力できるようになります。

 
3. 文章の保存
作成した文書は、一太郎7を終了する前に、必ずハードディスクなどに保存してくださ
い。保存を忘れると、作成した文書は、パソコンから消えてしまいます。そのような悲
劇に見舞われないためにも、文書の保存を心がけてください。


1.文書の保存
作成した文書は、ディスクに「ファイル」と呼ばれる形式で保存されます。ファイルと
して保存するときには、その名前を決めなければなりません。

■ ファイルの保存
ファイルの保存は、次のように実行します。
@ メニューから[ファイル]→[名前を付けて保存]を選択
A ファイルの保存のダイアログボックスが表示される。
B ファイル名を入力
C [OK]ボタンをクリックすると、文書が保存される。
なお、文書が保存されると、タイトルバーの文書名が[文書1]から保存したときの名
前に変わります。
一度ファイルとして保存した文書は、次回からは[上書保存]ボタンをクリックするだ
けで、保存できます。


2.ファイル保存ダイアログボックスについて

@ 場所
現在のフォルダ名が表示されます。

A 1つ上のフォルダ
1つ上のフォルダに移動します。

B 登録フォルダ一覧
登録されているフォルダの一覧が表示されます。

C フォルダ登録
指定したフォルダを「登録フォルダ一覧」に登録します。

D 一覧
フォルダの中にあるファイルを、一覧表示に切替ます。

E 詳細一覧
ファイル名だけでなく、更新日時・サイズ・見出しなど、ファイルの詳細な情報を一緒
に表示します。

F 文書情報付き一覧
一太郎独自の文書情報を、一緒に表示します。

G ビューア付き一覧
文書ファイルの具体的な内容を、一緒に表示します。

H メニュー
ファイルの削除やリネーム、新規フォルダの作成を行います。ファイル操作のメニュー
を表示する。

I ファイル名
保存するファイル名を入力します。一太郎7は、Windows95で採用された「ロ
ングファイルネーム」に対応していますので、ふつうの文章感覚で、ファイル名を付け
ることができます。

J 見出し
さらに、文書に見出しを付けることが可能です。

K 保存形式
保存するファイルの形式を選択できます。選択できる形式は、以下の通りです。
形式		特徴					拡張子
通常		ふつうの一太郎7の文書			JFW
定型		文書作成のたたき台用のデータ			JVW
テキスト形式		罫線や図のない、文字だけのファイル		TXT
リンク形式1		「"」で括られた項目が並ぶ、データベース向けの形式	TXT
リンク形式2		項目が並ぶ、データベース向けの形式		TXT
Ver6形式		一太郎Ver.6の文書				JBW
Ver6定型		一太郎Ver.6の定型				JUW
Ver5形式		一太郎Ver.5の文書				JAW
Ver6定型		一太郎Ver.5の定型				JTW
脚注		脚注部分だけを保存した文書			TXT

L リンク項目数
リンク形式1でファイルを保存する場合、ファイルの項目数を入力します。

M 詳細
文書の保存方法や、文書検索のためのキーワードなどを設定します。

▼ ファイル名の付け方
 文書保存のファイル名は、半角文字でも全角文字でも自由に付けてかまいません。フ
ァイル名は、半角文字で255文字、全角文字なら125文字まで設定できますが、あ
まり長すぎる名前は実用的ではありません。ファイル名入力のボックスに収まる程度の
長さがよいでしょう。なお、保存したファイル名の後には、「.JFW」という文字が
付けられます。これを「拡張子」といい、ファイルを作成したアプリケーションの識別
に利用されます。

▼ ファイル名に使えない文字
Windows95のしくみの関係上、ファイル名として使えない文字がいくつか存在します。
これらは使わないようにしてください。すべて半角文字です。

記号	読み		記号	読み	記号	読み
?	疑問符		¥	円記号  /	スラッシュ
"	2重引用符	<	少なり
*	アスタリスク	>	大なり	:	コロン

3.バックアップの設定

一太郎7には「バックアップ」という機能があります。これは、適当なタイミングで一
太郎7が自動的に文書保存してくれる機能です。

@ メニューバーから[ツール]→[システム設定]を選択
A ダイアログボックスの[ファイル補助]タブをクリック
B [自動バックアップ]のチェックボックスにマークを着ける
C バックアップを何分おきに実行するか、なにも作業しなくなってから何秒後にバッ
クアップを実行するか、それぞれ設定。

D [OK]ボタンをクリック

▼ 自動バックアップファイルについて

自動バックアップファイルは、一時的に作成されるファイルです。このファイルは、文
書を正常に保存すると自動的に削除されます。あくまで、緊急時に対応するためのファ
イルです。たとえば、停電したり、あるいはうっかりパソコンの電源を切ってしまった
ときなど、この一時的なファイルから、作成していた文書を復活できるのです。この一
時的ファイルは、一太郎7のセットアップされているフォルダの中の[JUST\JSLIB32\USE
R\MEMO]に保存されています。不正終了したときは、、次回一太郎を起動すると、
このファイルが自動的に読み込まれます。


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4. ファイルを開く

ディスクに保存した文書は、いつでも一太郎の編集画面に読み込むことができます。フ
ァイルを一太郎に読み込むことを「ファイルを開く」といいます。ファイルを開く方法
にも何種類かあるので、ここでは代表的な方法を紹介しておきましょう。


1.ファイルを開く
ファイルの開き方としては、「ファイルメニューを操作する」「[開く]ボタンを使う
」「履歴から開く」といった方法がよく使われます。

■ ファイルメニューから開く

@ 一太郎7を起動する。
A メニューバーから[ファイル]→[開く]を選択する。
B [開く]ダイアログボックスが表示される。
C 開きたいファイル名をクリック

■ [開く]ボタンを使う
ツールバーの[開く]ボタンをクリックしてもOKです。

■ 履歴で開く
一度読み込んだり保存したりしたファイルは、「履歴」として一太郎のシステムに記録
されます。履歴を利用してファイルを開くこともできます。

@ ファイルメニューから[ファイル]を選択
A メニューの横にこれまでに利用したファイル名が表示されている。
B 開きたいファイルにマウスカーソルを合わせてクリック

▼ 文書アイコンを利用
Windows95のエクスプローラやマイコンピュータ上で、一太郎7で作成したファイルの
アイコンをダブルクリックすると、そのファイルを開きながら、一太郎7が起動します

また、デスクトップ上に一太郎7のショートカットを作成しておき、このショートカッ
トに、ファイルのアイコンをドラッグ&ドロップしても、ファイルを開きながら一太郎
7が起動します。

2.開くダイアログボックス
「開く」ダイアログボックスは、「ファイル保存」ダイアログボックスとほとんど同じ
体裁です。ただし、[詳細]ボタンで設定できる内容が違います。

@ 定型文書編集
定型文書を、通常文書と同じように編集できます。

A 高速読込
文書の読み込みを速くします。一太郎7形式の文書(JFW、JVW)にのみ有効です

B 強制編集
参照専用に設定されたファイルでも、通常文書と同じように編集できます。

C 参照読み込み
元の文書を変更しないように、新規文書として読み込みます。

D 読込形式
一太郎7の文書を読み込む以外に、データベース形式の文書をより的確に読み込めるように
使い分けます。





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第3章 印刷をする

1.文書スタイルの設定
印刷に限らず、用紙のサイズや1行文字数、1ページ行数など、文書の基本的なスタイ
ルを決めるのが文書スタイルの設定です。特に印刷時には、文書スタイルがきちんと設
定できていないと、正確に印刷できません。

1.文書スタイルの設定

一太郎7では、文書作成前や印刷前に、次のような文書スタイルを設定します。

@ メニューバーから[ファイル]→[文書スタイル]を選択
A 「文書スタイル」ダイアログボックスが表示される。
B 1行の文字数と1ページの行数を設定
C 用紙サイズや方向を設定。[用紙]ボタンで、用紙サイズの詳細設定が可能。
D 上下左右の余白を設定。
 
2.マージン
用紙の余白を「マージン」といいますが、このマージンを設定してみましょう。

■ 数値を使った設定
マージンを数値で設定するには、書式設定ダイアログボックスにある[マージン]で、
上下左右の余白を設定。

■ ガイドラインでの設定
一太郎7では、いろいろな変更結果が、そのままサンプル表示に反映されます。これを
「ビジュアルガイダンス」と呼びます。このビジュアルガイダンスを操作することでも
、逆に各種設定を行うことができます。
ビジュアルガイダンスを操作して、マージンの変更を行ってみます。

@ ビジュアルガイダンスにある水色のガイドラインにマウスカーソルを合わせる。
A カーソル形状が変わるので、そのままドラッグ。
B ドラッグ動作がマージンと文字数と行数の各値に反映される。
 
3.文書スタイルの登録と利用
一度設定した文書スタイルは、一太郎7に登録しておくことができます。常時利用する
文書スタイルは、登録しておけば、いつでも利用することが可能です。

■ 文書スタイルの登録
文書スタイルは、次のように登録します。

@ 好みの文書スタイルを設定。
A 文書スタイルダイアログボックスの右側にある[登録]ボタンをクリックする
B ビジュアルスタイル登録ダイアログボックスが表示される。
C スタイル名を入力する。
D [OK]ボタンをクリックする。

■ 文書スタイルの呼出
登録した文書スタイルは、次のように呼び出します。

@ 文書スタイルの設定ダイアログボックスを表示する。
A [呼出]ボタンをクリック
B 登録してあるスタイルの一覧が表示される
C 利用したいスタイルをクリック
D [OK]ボタンをクリック

4.ヘッダ・フッタの設定

文書名や日付、あるいは会社名など、文書の上下(あるいは左右)に印刷された情報を
、それぞれ「ヘッダ」「フッタ」といいます。ヘッダ・フッタは必ず印刷しなければな
らないというものではありませんが、印刷した文書の整理には、非常に便利な機能です

■ ヘッダ・フッタの設定操作

ヘッダ・フッタの設定は、「文書スタイルでの使用・不使用の設定」と、「イメージ編
集画面でのデータ入力」という、2つの操作が必要になります。

@ メニューバーから[ファイル]→[文書スタイル]を選択
A [ページ/ヘッダ・フッタ]タブをクリック
B ヘッダ・フッタの設定用パネルが表示される。
C [位置]のチェックボックスをクリック
D 用紙の端からヘッダ・フッタの文字までの長さをミリ単位で設定
E 右、左、中のどこに表示するかを選択
F 設定ができたら、[OK]ボタンをクリック
G ヘッダ・フッタの入力領域でクリック。文字入力状態になる。
H 文字を入力する。

1ページ目に入力すると、すべてのページの同じ位置に同じ文字列が表示される。

■ ヘッダ・フッタの自動挿入
ページ番号が、用紙端からどれくらいの位置に表示するかを設定します。
操作方法によっては、自動的にヘッダ・フッタを入力できます。画面をイメージ編集に
切り替えるまでは、先の操作と同じですが、ここからがちょっと異なります。たとえば
、文書名をヘッダとして設定してみましょう。
文書が何ページもある場合は、「ページ番号」を設定しましょう。設定は、やはりヘッ
ダ・フッタのパネルで行います。

@ ヘッダ・フッタの設定をし、イメージ編集画面にモードを変更
A ヘッダ部分でマウスをクリック
B [挿入]→[フィールド]→[設定]を選択
C フィールドの種類として、[文書情報]を選択
D [設定して実行]をクリック
E [文書情報項目]から「ファイル名」を選択
F [OK]ボタンをクリック
G ヘッダを挿入したい範囲をドラッグして指定
 

■ ページ番号の設定

@  位置
ページ番号をつける位置を選択・設定します。

A  マージン
ページ番号が、用紙端からどれくらいの位置に表示するかを設定します。

B  飾り
ページ番号の飾りを選択します。

C  振り分け
奇数ページ・偶数ページで、ページ番号の位置を使い分けるかどうか設定します。

D  フォント・サイズ
ページ番号の書体を設定します。

E  番号初期値
1枚目のページ番号を設定します。ゼロやマイナスで始めることもか能です。

▼報告書の表紙など、ページ番号の不必要な1枚目を印刷する場合は、初期値を[0]
に設定する。そうすると表紙だけはページ番号が表示・印刷されなくなる。

F  縦組時漢数字
縦組みのスタイルの時に、ページ番号も漢字で自動的に振るようにします。「九九頁」
「一〇〇頁」…と縦組みで表示されます。

■ ページ番号の参照
[P−13を参照]とか「図15を参照」といった文章を作成したとき、[挿入]→[
参照]を選択して参照先のページ番号や連番番号を指定してください。たとえば、連番
が途中で変更されたり、あるいはページが増減したとき、自動的に参照番号が変更され
ます。先の例でいえば、ページが1ページ増えると、参照ページの番号が自動的に[P
−14]と変更されます。


***********************:
2.印刷の実行
書式の設定ができたら、いよいよ印刷を実行してみましょう。上手な印刷のポイントは
、印刷前に印刷結果を画面上で確認することです。

1.印刷イメージの表示
印刷したときの結果を画面で確認するには、表示モードの「印刷イメージ」を利用しま
す。

@ メニューバーから[表示]→[印刷イメージ]を選択する。
A 印刷イメージが表示される。
B [倍率]ボタンをクリックして、表示倍率を変更する。

▼ 倍率ボタンは、イメージ編集モードを印刷イメージの2つのモードで表示される。
ドラフト編集モードでは表示されない。


2.印刷の操作手順
[印刷イメージ]で印刷結果を確認できたら、印刷を実行します。

@ メニューバーから[ファイル]→[印刷]を選択
A [印刷]ダイアログボックスで、印字方法などを設定。
B 設定ができたら、[OK]ボタンをクリック。

▼ ツールボックスにある[印刷]ボタンをクリックすれば、即座に[印刷]ダイアロ
グボックスが表示できる。
 

3.印刷ダイアログボックスについて

@ プリンタ
プリンタの名前、機種、接続方法などを確認します。「プロパティ」でプリンタ独自の
機能に関する設定が可能です。

A 印刷方法
全文書中、何ページから何ページまで印刷するかを指定します。

B 部数
同じ文書を何部印刷するかを指定します。

C 簡略印刷
罫線や図形を簡単なデータに置き換えて印刷します。

D ページ番号付加
ページ番号をつけるかどうかを指定します。

E 逆順印刷
最後のページから印刷します。プリンタによっては、印刷ページを並べ替える手間が省
けます。

F ファイルへの出力
印刷待ち文書として、プリンタファイルに記録します。印刷イメージを画像データとし
てファイル保存するわけではありませんのでご注意を。

G フィールド印刷
文書中にフィールドを設定している場合、フィールドだけを印刷するのか、あるいは、
フィールド以外を印刷するのか、すべてなのかを設定します。

H 奇数、偶数印刷
偶数ページのみ、奇数ページのみの印刷を指定できます。両面印刷に使用します。

4.差し込み印刷
一太郎7でいくつかの便利な印刷方法がありますが、特に便利なのが「差込印刷」です
。ビジネスシーンでは大変に重宝する機能です。

■ 差込印刷とは?
差込印刷は、たとえば案内状の印刷など、「文面は同じだが、宛先個別に印刷したい」
といったときに利用する機能です。
差込印刷には、差込印刷用の基本データを入力してある「差込ファイル」と、そのデー
タを使って印刷する、差込枠を設定した「差し込みよう文書」が必要になります。

■ 差込データの作成
差込枠に差し込むデータは、次のように作成します。たとえば、会社名と担当者名を使
った差込データを作成してみます。

@ 新規ファイルを開く
A 1行目の左端から、会社名を入力して[Enter]キーを押して改行する。
B 2行目の左端から、担当者名を入力して[Enter]キーを押して改行する。
C 2〜3の操作を繰り返しデータを入力していく。
D 適当なファイル名で保存する。

▼ 差込ファイルに指定可能なファイルの種類
差込ファイルとして指定可能なのは、基本的に、一太郎形式のファイルとテキストのフ
ァイルだけです。拡張子では、以下の7つになります。
.jaw .jfw .jbw .juw .jfw .jvw .txt

■ 差込枠の作成
差し込みようデータを印刷するための差込枠は、次のように作成します。先ほどの差込
ファイル用のデータは「顧客」というファイル名で保存してあります。

@ 差込枠を設定したい文書を作成・表示します。
A メニューバーから[挿入]→[差込枠を作成]を選択
B [差込枠の作成]ダイアログボックスが表示される。
C [差込ファイル指定]ボタンをクリック
D 差込印刷に利用する差込ファイルを指定
E [OK]ボタンをクリック
F 項目数指定画面が表示されるので、「2」に設定。
G 項目名と差込データとは、1対1の関係にある
H [OK]ボタンをクリック
I 「差込ファイル名」が現れる。
J [OK]ボタンをクリック
K 項目1のデータを印字したい位置に、四角形を描くようにドラッグして、差込枠を
   指定
L もう一度[挿入]→[差込枠]を選択する。
M [差込の設定]の[項目名]を[項目名2]にし、[OK]ボタンをクリック
N 項目2のデータを印字したい位置に、差込枠を設定
こうして、差込枠を設定した文書を一度保存して、[ファイル]→[印刷]を実行すれ
ば、本文は同じで宛先だけを書き換えた手紙が量産できます。

▼ 通常、差込データは「項目1」「項目2」としか画面表示されていませんが、[C
trl]+↓・↑キーを押すと、データの順番通りに画面でも確認できます。





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第4章 見やすい文章にレイアウトする

1. 範囲の指定
文字の移動や削除、コピーなどの操作を行う場合、対象となる文字列の範囲を指定する
ことが最初の作業になります。このとき、いかに効率よく範囲指定をするかということ
が、編集作業ばかりでなく、一太郎7全体を使いこなすためのポイントとなります。


1.範囲指定の種類
一太郎7の編集において文字列の「範囲」という場合、「文字」「行」「段落」「ペー
ジ」「ブロック」といった種類があります。
2.範囲指定の方法
文章の範囲を指定するには、マウスを使う方法とキーボードから指定する方法とがあり
ます。Windows95ではマウスを使うのが基本ですが、文字を入力しながら範囲
指定することを考えれば、キーボードでの操作を中心に覚えた方が便利です。


■ マウスでの範囲指定
マウスを使って範囲指定する場合は、次のように操作します。
文字		先頭文字にカーソルをあわせ、文字列をドラッグ
行		左マージンラインのさらに左側で、マウスカーソルが右向きになる位
		置でドラッグ
段落		行の指定と同じ位置でダブルクリックすると、その位置の段落が範囲
		指定される
ページ		行の指定と同じ位置でトリプルクリックすると、そのページが範囲指
		定される。
ブロック	[ALT]キーを押しながら、文字列をドラッグ

■ キーボードでの範囲指定
キーボードで範囲指定する場合は、[SHIFT]キーを併用する方法と、ファンクシ
ョンキーの[F8]キーを使う方法の2種類があります。

●[SHIFT]キーを併用する。
文字		[SHIFT]+[↑]・[↓]・[→]・[←]
単語		[SHIFT]+[Ctrl]+[←]・[→]
行頭まで指定	[SHIFT]+[Home]
行末まで指定	[SHIFT]+[End]
1画面上まで	[SHIFT]+[PageDown]
1画面下まで	[SHIFT]+[PageUp]
1画面左まで	[SHIFT]+[Ctrl]+[PageDown]
1画面右まで	[SHIFT]+[Ctrl]+[PageUp]
文書の先頭まで	[SHIFT]+[Ctrl]+[Home]
文書の末尾まで	[SHIFT]+[Ctrl]+[End]

● ファンクションキーの[F8]キーを使う
ファンクションキーの[F8]キーを押すと、「範囲指定モード」になります。このと
き、[F8]キーを押すごとに、文字→単語→行→段落→ページ→ブロック→すべてと
切り替わります。なお、ジャンプキーの[Ctrl]+[J]キーとの併用も可能です
。範囲指定を解除する場合は、[SHIFT]+[F8]キーを押してください。

▼ 範囲の先指定
コマンドを実行する前に範囲を指定し、それからコマンドを選択して実行する方法を「
範囲の先指定」、実行したいコマンドを選択してから範囲を選択する方法を「範囲の後
指定」といいます。
一太郎7では、ほとんどの命令で、先指定・後指定の併用が可能になっています。

■ 指定の解除
マウスやキーボードで指定した範囲を解除する場合は、次のどれかを実行します。
・ 指定した範囲と関係ない場所をクリック
・ 画面左下の[範囲]マークをクリック
・ 矢印キーで、カーソルを移動させる。

▼ 範囲指定のときの豆知識

・範囲の始点の指定を間違えたとき

マウスなら
別の場所でマウスをクリックしてください。

 キーボードなら
「終点を指定してください」というメッセージが表示されているときに、[BackSpace]
キーを押すことで、再度始点から指定可能になります。

・ コマンド選択前に始点を指定する
始点にカーソルを移動してからコマンドを選択し、それから終点を指定しても、範囲
指定ができます。

・ 複数の範囲を連続して指定するとき(後指定時)

 マウスなら
[Ctrl]キーを押しながら範囲指定します。最後の範囲の指定で[Ctrl]キーを
押さずに範囲指定
  すればOKです。

 キーボードなら
終点の指定の時に、[Ctrl]+[Enter]キーを押すと、次々と範囲指定でき
ます。最後の終点では、[Enter]キーだけを押します。
 

2. 文章の編集操作
文字の移動やコピー、削除といった作業を「編集操作」といいます。文書作成には、編
集操作が欠かせません。読みやすい文書を短時間で作成するには、いかにうまく編集操
作を行えるかにあるといっても過言ではありません。


1.文字列のコピーと貼り付け
「コピー」は、選択されたデータを、覚えること。
「貼り付け」は、覚えたデータを、指定位置に書き加えること。
「コピー」と「貼り付け」は、一心同体の作業です。両方の操作を、合わせて覚えてお
きましょう

@ コピーしたい文字列を範囲指定する。
A メニューバーから[編集]→[コピー]を選択
B コピーしたデータを貼り付けたい位置にカーソルを移動
C [編集]→[貼り付け]を選択
D コピーしたデータが、カーソル位置に貼り込まれる。

▼ クリップボード
編集操作を理解するポイントは、「クリップボード」です。クリップボードというのは
、データを一時的に保存しておくための"器"です。この器のことを、頭に入れながら作
業を行えば、編集操作のしくみがスムーズに理解できます。
コピーは、選択したデータを一時的にクリップボードに複写する操作です。
貼り付けは、クリップボードからデータを取りだし貼り付ける操作です。
なお、クリップボードに取り込まれたデータは、取り込みを行ったアプリケーションだ
けでなく、ほかのアプリケーションでも利用できます。たとえば、一太郎でクリップボ
ードに取り込んだデータを、ほかのアプリケーションに貼り付けることもできます。


2.文字列の切り取りと消去
文字を消すコマンドには、「切り取り」と「消去」の2つがあります。このコマンドの
違いを理解しておきましょう。

■ 切り取り
「切り取り」は、指定した範囲の文字列を削除します。削除された範囲は、以降の文字
列が繰り上がります。なお、範囲内に罫線などが含まれていた場合は、これも削除され
ます。

切り取られたデータは、コピーと同様に、クリップボードに一時的に蓄えられています

@ 切り取りの対象としたい範囲を指定
A [編集]→[切り取り]を選択

■ 消去
「消去」は、指定した範囲の文字列をくりぬきます。消去コマンドを実行すると、消去
した範囲は範囲分の半角スペース(空白)に置き換えられ、以降の文字列は繰り上がり
ません。従って、消去した部分は穴があいてしまいます。また、「削除」と違い、消去
されたデータはクリップボードに記憶されていません。

@ 消去の対象としたい範囲を指定
A [編集]→[消去]にカーソルを合わせる
B 消去対象を選択するサブメニューが表示される
C 文字列を消去する場合は、[文字列消去]を選択する。
D 範囲指定した部分が消去される。

▼ 切り取りと消去の違い
「切り取り」コマンドと「消去」コマンドの違いは、"削除したデータをクリップボー
ドに取り込めるかどうか"にあります。切り取りコマンドでは、削除したデータがクリ
ップボードに取り込まれますが、消去コマンドでは、削除したデータはクリップボード
に取り込まれません。
文房具でいえば、文字どうり「切り取り」ははさみで切ってストックしておく感覚、「
消去」は消しゴムで消し去ってしまう感覚といえます。


3.カット&ペースト
編集操作の時に、コマンドとして「コピー」と「貼り付け」を学習しましたが、この操
作では、文章の"複写"しかできません。このとき、「切り取り」を実行して「貼り付け
」を実行すれば、文字列が"移動"したことになります。

この操作を特に「カット&ペースト」といいます。この操作は、キーボードでもマウス
でも同じことができます。

@ 移動させたい文字列を範囲指定
A 範囲指定した部分にマウスカーソルを合わせて、そのままドラッグ
B ドラッグすると、マウスカーソルの形が変わる
C データを貼り込みたい位置でボタンをはなす(ドロップ)
 
3. 文字サイズの変更
見やすくわかりやすい文書を作りには、文字のサイズやフォントの種類を変更し、文字
飾りを施し、文書内にアクセントをつけることがポイントになります。ここでは、文字
を飾るための基本テクニックである、文字サイズの変更について学習します。


1.文字サイズを変更する
文字サイズの変更には、自由に文字サイズを設定する「自由サイズ」の方法と、全角文
字を基準にして「縦2倍」「横1/2倍」といった設定をする「相対サイズ」の方法の
2種類があります。

変化に富んだ文字サイズを設定したいなら、自由に設定する方法を利用し、手軽に変化
を付けたいのなら、2倍や4倍などの相対サイズで設定するとよいでしょう。

2.相対サイズでの設定。
文字列を「横2倍」の相対サイズに設定するには、次のように操作します。
@ サイズ変更したい文字を範囲指定する。
A メニューバーから[書式]→[文字サイズ]→[横2倍]を選択
3.自由サイズでの設定
自由サイズでは、サイズをツールボックスから指定する方法と文字属性から指定する方
法と2種類があります。

■ ツールボックスからサイズ変更

@ サイズ変更したい文字を範囲指定する。
A ツールボックスにある「自由サイズポイント切り替え」の▼印をクリック
B 使用したいサイズを選択する。

なお、メニューバーから[書式]→[文字サイズ]→[自由]を選択すると、ダイアロ
グボックスが表示され、ここでサイズを指定することができる。

■ 文字属性からサイズ変更

@ サイズ変更したい文字を範囲指定する
A メニューバーから、[書式]→[文字属性]を選択
B [文字属性]ダイアログボックスが開く
C [文字サイズ]のチェックボックスをクリック
D ▼をクリックすると大まかな文字サイズを選択できる

また、メニューバーから[書式]→[文字サイズ]→[自由]を選択して表示されたダ
イアログボックスでも、サイズの単位を選択し、変更できます。

▼ 拡大率 
文字属性の「フォント」にある「拡大率」を利用すれば、相対的なサイズをパーセント
で指定できます。"相対的なサイズ"というのは、"普通の文字サイズに対して何パーセ
ント相当か"で、サイズを決定する方法です。これを用いれば、出版業界用語でいう「
長体」「平体」が手軽に実現できます。


4. フォントの変更
文字のフォントを変更すると、文書のイメージもグッと変わります。目立たせることも
できます。

1.文字のフォントを変更する。
フォントとは、「字形」のことです。「書体」とも訳されます。
同じ文字でも、フォントを帰ることで雰囲気がずいぶん変わります。 フォントを使い
分けることで、読みやすく、かつビジュアルな文書を作ることができます。

@ フォントを変更したい文字列を範囲指定する。
A ツールバーのフォント切替ボックスの▼をクリックする。
B 利用する書体に反転カーソルを合わせて[Enter]キーを押す。

なお、メニューバーの[書式]→[文字属性]→[フォント]を使っても、フォントを
変更できます。文字属性のダイアログボックスは、文字サイズの変更方法と同じ手順で
表示できます。

▼ フォント変更はほどほどに
Windows95では、標準で備えられているフォントの他、様々なフォントを自由
に組み込むことができます。市販されているフォントもたくさんありますし、一太郎7
にも、さまざまなフォントが付属しています。

サイズ変更し、フォント変更することで、インパクトのある文書を作成できます。使い
方によっては、全く異なったイメージの文書に仕上げることさえ可能です。しかし、い
ろいろなフォントを使いすぎると、かえって見づらく、読みづらい文書になってしまい
ますから、表題部分など、ポイントとなる部分のみに利用するように注意しましょう。

 
5. 文字を装飾する
文字に文字飾りを施すというのも、文章を目立たせるためにはオーソドックスな方法で
す。ポイントは、"豊富な飾りを施す"ことです。やりすぎは、かえって文章がわかりに
くく読みにくいものになってしまうので注意してください。



1.文字飾りを施す
一太郎7には、さまざまな文字飾りが備えられています。どの文字飾りを使うにしても
、操作手順は同じです。

■ 文字飾りの設定
文字飾りは、次のように設定します。

@ 文字飾りを施したい文字列を範囲指定する。
A メニューバーから[書式]→[文字属性]を選択
B [飾り]タブをクリック
C 設定したい文字飾りを選択

▼ 文字修飾と文字飾り

ちょっと紛らわしい「文字修飾」と「文字飾り」ですが、
・ 文字修飾		文字そのものの色や形を変えてしまう
・ 文字飾り		文字の周りに、線や模様を付け足す
というふうに把握するとよいでしょう。
メニューバーから[書式]→[文字飾り]を選択し、表示されたサブメニューから文字
飾りを選択しても、文字飾りを施すことができます。

■ 文字飾りの解除
文字列に設定した文字飾りは、次のように解除します。

@ 文字飾りを解除したい文字列を範囲指定する
A メニューバーから[書式]→[属性解除]→[文字属性]を選択
B 解除したい属性のチェックボックスをオンにする
C [OK]ボタンをクリックすると、属性が解除される。

 
6.文字揃え
たとえば手紙を書いていると、タイトルだけ行の真ん中に配置したり、日付だけ端に寄
せたりしたいときがあります。

このように文字の位置を、ある特定の条件に従って揃えることを「文字揃え」をいいま
す。文字揃え機能を利用すると、複数の文字列の位置を、一定の指定条件に従って、き
れいに揃えることができます。

■ 文字の位置を変える
タイトルや見出しなどを、文書の中央に配置した方が目立つ文章をあります。このよう
なとき、文字揃え機能を使えば簡単に表示位置を設定できます。たとえば、タイトル文
字を文書の中央には位置するときは、次のように操作します。

@ 文字揃えを施したい文字列や行を範囲指定
A メニューバーから[書式]→[文字揃え]→[センタリング]を選択
B 対象の文字列がセンタリングされる

7. ルビ
「ルビ」というのは、難しい漢字の読み方、いわゆる"ふりがな"を表記するためのもの
です。「文字割付」の機能で簡単に設定することができます。


■ ルビの設定
特定の文字にふりがなを付けることを「ルビを振る」といいます。このとき、ルビを振
る文字を「親文字」、ふりがなを「ルビ文字」、ルビ文字が配置される部分を「ルビ枠
」といいます。

@ ルビを設定したい文字列(親文字)を範囲指定する。
A メニューバーから[書式]→[文字割付]→[ルビ設定]を選択
B 文書中の同じ文字列すべてにルビを振る場合は、「総ルビ」を設定する。
C 漢字の読みを入力する
D 親文字に対して、どのようにルビ文字は位置するかを設定
E [OK]ボタンをクリック

 
8. タブとインデント
文章の行頭を揃えるといった作業は、「タブ機能」や「インデント機能」を利用すると
、スピーディに、きれいに揃えることができます。

1.タブ
[TAB]キーを押すと、設定した文字数分だけカーソルが一気に移動します。これを
「タブ」といいます。
[TAB]キーを使うと、文字の長さが異なっていても、文字列の入力位置を揃えるこ
とができます。


■ タブの設定(段落単位)
[TAB]キーを押したとき、何文字分カーソルを移動させるかは、「段落属性」で設
定します。

@ メニューバーから[書式]→[段落書式]を選択
A ダイアログボックスの[タブ]をクリック
B [タブ設定]をオンにする
C [TAB]キーを押したとき、何文字目に移動するかを指定
D 設定が完了したら、[設定]ボタンをクリックする
E 取得ボタンで、現在の設定を調べることも可能
F 初期化ボタンで、最初の設定に戻すことも可能
G 横ルーラーにタブマークが現れる


■ タブの設定(文書全体)

文書全体で有効なタブを設定したいときは、「文字揃え」の「タブ位置設定」で設定し
ます。タブ位置設定は、自由位置のタブに加えて、無指定時に[TAB]キーを押した
ときに移動する「基本幅」を設定することができます。

@ メニューバーから、[書式]→[文字揃え]→[タブ位置設定]を選択
A 基本幅を設定
B 必要に応じて、自由位置のタブも設定
C [OK]をクリック

2.インデント
「インデント」は、文章の行頭や行末の位置を変更し、指定した位置で文章を揃える機
能のことです。

@ インデントしたい行を範囲指定する。
A ルーラー右端の、緑色のポイントにマウスを合わせる
B カーソルが変わったらルーラーを右にドラッグ

なお、メニューバーから段落属性を選択しても、インデントを設定できます。メニュー
バーから[書式]→[段落属性]を選択し、表示された段落属性のパネルの[文字揃え
]パネルでインデントを設定できます


9. 取り消しと繰り返し
何か操作を行ったとき、"実行した操作を取り消したい"、あるいは逆に"同じ操作をも
う一度繰り返したい"ということがあります。そのような場合に利用するのが、「取り
消し」と「繰り返し」の機能です。


1.取り消し
「取り消し」は、実行したコマンドを取り消し、そのコマンドの実行前の状態に戻す機
能のことです。

■ 取り消しを実行する
@ メニューバーから[編集]→[取り消し]を選択

■ アンドゥ回数の設定
初期状態での取り消しは、直前に実行した10回のコマンドだけしか元に戻せません。
しかし回数を設定してやれば、されに多い回数のコマンドを、さかのぼって元に戻すこ
とができます。これが「アンドゥ回数の設定」です。

@ メニューバーから[ツール]→[システム設定]を選択
A 「システム設定」ダイアログボックスの[ファイル]タブをクリック
B 取り消しの回数を設定する。(0から50回)
C [OK]ボタンをクリックする

▼ 基本的に、「ファイル保存」と「印刷」コマンドは、取り消しできません。
 それ以外のコマンドでも、場合によってアンドゥできないこともあります。
 
2.繰り返し
一度実行したコマンドをもう一度実行する機能が「繰り返し」です。
@ 何か操作を行う
A [編集]→[繰り返し]を選択する。

▼ 取り消しと繰り返しのショートカットキー
取り消しと繰り返しにも、ショートカットキーが割り当てられています。これを覚えて
おくと、なかなか便利です。

取り消し		[Ctrl]+[Z]キー
繰り返し		[Ctrl]+[R]キー

マウスの右ボタンをクリックして表示されるショートカットメニューにも、たいていの
場合、この2コマンドは用意されています。

10. ヘルプ
機能を知りたいとき、使いたいコマンドが探せないとき、トラブルが起こったときなど
、さまざまな局面でユーザーを助けてくれる機能が「ヘルプ」です。

一太郎7にはさまざまなヘルプの呼出方があります。

@ [ヘルプ]メニューを使う
目次、キーワード、質疑応答など、様々な方法で、情報を引き出すことができます。

A [ヘルプ]ボタンを使う
ダイアログボックスの中にある[ヘルプ]ボタンを押すと、そのとき使っている機能に
関するヘルプが表しされます。

B [ヘルプモード]ボタンを使う
カーソルに?マークが付いた状態で、知りたい機能をクリックすると、ヘルプが表示さ
れます。


■ カラーパレット
罫線や文字、文字飾りなどで、色を設定するとき、色を選ぶパレットを[カラーパレッ
ト]といいます。一太郎7では、独自のカラーパレットを搭載しています。[ツール]
→[カラーパレット]を実行すれば、自分好みの絵色を編集し、編集した色のパレット
への追加・削除ができます。また、必要な色だけを集めてパレット名を付け、目的に応
じてパレットを切り替えて利用することも可能です。




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第5章 長文作成

1. 検索と置換
「検索」と「置換」は、組み合わせて利用することで、スピーディに、しかもほぼ完璧
に、文章の間違いが訂正できます。もちろん単独でも、文書内から目的の語句を検索し
たり、特定の語を別の語に置き換えたりすることが可能です。


1.検索
「検索」は、編集中の文書の中から、特定の語句の場所を見つけだす機能です。

■ 検索の実行

@ メニューバーから[編集]→[検索]→[検索]を選択
A [検索文字列]に検索したい語句を入力
B [検索]ボタンをクリック

■ 特別な検索の実行

単純な単語の検索でなく

・ 「一太郎」または「花子」という単語を検索したい。また、「1990年」から「
1999年」までの全年号を検索したい。
・ 「1月」「一月」「睦月」を全部検索したい
・ ルビを検索したい
・ 「様々」と「様様」、「うづうづ」と「うずうず」など、紛らわしい言葉も、一様
に検索したい。
といったケースがあります。
こういう場合、検索パネルの[記号]、[類義語]、[機能]、[あいまい検索]の各
ボタンが、それぞれ役に立ちます。

▼ 検索方向の設定
検索のダイアログボックスには、[検索方向]というボックスがあります。ここには次
の3つの選択項目があります。

・ 文書末		カーソルのある位置から、文書の最後までを検索
・ 文書頭		カーソルのある位置から、文書の先頭までを検索
・ 全文書		文書の先頭から最後までを検索

■ 属性の検索
検索のサブメニューにある「属性検索」を選択すると、たとえば"アンダーライン"のよ
うに、サイズや飾りなどの
 文字属性についても検索できます。
 
2.置換
「置換」は、すでに入力されている文字列を、別の文字列に置き換える機能です。たと
えば、以前作成した文書の一部の語句を、別の語句に置き換えて、新しい文書に改良す
る、といった使い方もできます。

■ 置換の実行

@ メニューバーから[編集]→[検索]→[置換]を選択
A [検索したい文字列]に検索したい語句を入力
B [置換文字列]に置き換えたい語句を入力
C [全て検索]ボタンをクリック
D 置換が終了するとメッセージが表示される

■ 属性の置換
検索のサブメニューにある[属性置換]を選択すると、たとえば"左寄せ"を"右寄せ"に
変換するなど、文字飾りやサイズなどの、文字属性を置換できます。

▼ 「全ファイル検索」で一発検索
以前に作成した文書や他人が作成した文書を探しているときに、文章の一部は覚えてい
ても、肝心のファイル名を忘れてしまった、ということがよくあります。このような場
合は「全ファイル検索」機能を利用しましょう。

[ツール]→[全ファイル検索]を選択してください。[簡易検索]というダイアログ
ボックスが表示されるので、[検索文字列]にキーワードを入力します。こうすると、
キーワードを含んだ文書をピックアップしてくれます。なお、[詳細設定]では、ファ
イルの作成日時、作成者などでも検索できます。

 
2. 連番
"読みやすい文書"の要素には、構成に関連した情報が見つけやすい、ということがあげ
られます。つまり、タイトルや見出しが充実していること、あるいは索引や目次が用意
されていること、ということです。もちろん、文章が読みやすいことが最も重要ですが
、読みやすい工夫も大切です。


1.連番
項目や図版番号を設定するとき、自動的に連続した番号を付加してくれる機能が、「連
番」です。技術系論文のように図やグラフを多用する場合も、これらの要素を連番で管
理できるようになります。

■ 連番の設定

@ 連番を入力したい位置にカーソルを置く
A メニューバーから[挿入]→[連番]を選択
B [書式]から、設定したい連番形式をクリック

■ 連番の書式
たとえば、第1章、第2章と文章があり、第2章の下に、「2-1」「2-2」「2-3」・・・と連続し
た番号を入力したい場合
は、[詳細]ボタンで書式を設定します。

書式		文字列のパターンを決めるかならずキーボードでなく、「関連づけ」
		「数字種類」ボタンで入力する
関連づけ	参照したい連番を選ぶ
数字種類	全角、半角、漢数字、ローマ数字など、数字の形式を選ぶ
親書式		親書式が変わったときに、番号を振り直すならその書式を、親書式に
		関係なく文書全体で通し番号を振るなら「独立」を選ぶ
文字スタイル	登録済みの文字スタイルを選択できる
 
3. 目次/索引
論文やマニュアルなどの長文では、目次と索引が、文書の使いこなしに大変重要な役割
を果たします。しかし、これらの作成は、以外と時間と手間がかかるものです。この作
業を短時間に実行してくれるのが、「目次/索引」機能です。


1.目次
目次機能を利用するには、「目次設定」と「目次作成」という、2つの作業が必要にな
ります。

■ 目次設定

@ 目次にしたい行を選択
A メニューバーから[ツール]→[目次/索引]→[目次設定]を実行
B 目次設定レベルは、[目次1]選択
C [OK]を押せば、目次行として設定される

以上の作業を、目次として設定したい行の繰り返します。

■ 目次作成
これ以降の作業は、目次設定を行った後で実行します。
目次には、対象となる語句と、その語句のあるページ番号が表示されます。ページ番号
の有無やリーダ罫線の有無が細かく設定できます。

@ メニューバーから[ツール]→[目次/索引]→[目次作成]を実行
A 各目次レベル語のに、詳細を設定する
B 目次項目のページ番号の位置を決める
C 目次項目とページ番号をつなぐ、線の種類を設定する
D [OK]をクリックする
E 目次を作成したいページや新しい文書にカーソルを移動し、[Enter]キーを
押す
 
2.索引
索引の作成も、基本的な操作方法は目次の場合と同じです。唯一異なるのは、目次の場
合は、"行単位"での 設定でしたが、索引の設定では、"文字単位"で対象語句を指定す
るところでしょう。また索引では、五十音順に項目を並べることができるよう、索引対
象の語句の読みを入力しなければなりません。

@ 索引に設定したい単語を指定
A メニューバーから[ツール]→[目次/索引]→[索引設定]を実行
B 読みを入力
C メニューバーから[ツール]→[目次/索引]→[索引作成]を実行
 
4. 文字校正
"1つの文書は1つのルールで統一する"というのが、文書作成の基本です。。「ですま
す」と「である」と一緒の文章、漢数字と英数字が混ざった文章などは、非常に読みに
くいものです。一太郎7では、文書校正機能を使うと、こういった統一が簡単にできま
す。

1.文書校正支援機能「修太2」
一太郎7には、日本語の文書校正支援機能として「修太2」が用意されています。修太

2には、文体の統一をチェックする機能の他、表記ゆれや使用単語一覧など様々な機能
があります。

・ 文体の統一(例:「ですます調」と「である調」、送りがな)
・ 文字の種類の統一(例;漢数字と英数字、全角と半角)
・ 表記ゆれのチェック(例:「ダイヤ」と「ダイア」、「ワープロ」と「ワードプロセ
   ッサ」など)
・ 単語の読みのチェック(例:ルビ文字の簡単な設定)
・ 日本語文法のチェック (例:ら抜き表現、修飾関係、文章の長さ)
・ 英単語のスペルチェック
・ 誤字脱字のチェック
・ 括弧の一対一対応のチェック
 
2.文書校正の実行
修太2には、さまざまな校正機能がありますが、ここではとくに「文体」チェックの機
能を例にとって学習しましょう。

■ スタイルの設定
校正を実行する前に、まずどのような文書に仕上げるか、文章のスタイルを設定します
。たとえば、"固有名詞に必ずルビを付ける"という観点で、文章をチェックしてみます


@ メニューバーから[ツール]→[文書校正]→[スタイル選択]を選択
A 基本としたい文章の種類を選択
B [詳細]ボタンをクリック
C [単語統一]に切り替える
D 「固有名詞のルビ付け」をオンにする
E [OK]ボタンをクリックする
F スタイル選択の[OK]ボタンをクリックする

■ 文体のチェック
スタイルの設定が終了したら、次のように文体チェックをします。
@ メニューバーから[ツール]→[文書校正]→[文体]を選択
A 文書のチェックが開始される
B さまざまの訂正対象が指摘される
C 必要時応じて対処方法を選ぶ

 
5. 脚注
「脚注」とは、文章に対して補足説明や注意書き、詳細説明などを入力する機能です。
脚注を設定すると、自動的に連番が設定されます。脚注の文章は、ページごとに付ける
が、あるいは文書の終わりにまとめて付けるか設定できます。


@ 脚注を設定したい位置にカーソルを合わせる。
A メニューバーから[挿入]→[脚注]→[設定]を選択する。
B [数字種類]から利用したい数字を選択する。
C [OK]ボタンをクリックする。
「脚注」は、その解説である「脚注文章」と対応しています。

脚注に対応した脚注文章は、メニューバーから[編集]→[ジャンプ]→[脚注]を選
択し、脚注エリアを表示して入力します。脚注印刷がオンになっていれば、脚注文章は
画面に自動的に表示されます。(イメージ編集画面の場合)




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第6章 罫線・図形

1. 罫線
文書にメリハリをつけるために、「罫線」がよく利用されます。もちろん、必要があっ
て罫線を利用するのですが、そのほかデザイン的な要素としても、罫線は活用できます
。それだけ、罫線機能は重要です。

1.罫線を引く
罫線は次のように操作して引きます。

@ 罫線を引きたい文章を表示
A メニューバーから[罫線]→[罫線]を選択
B ファンクションキーの[F10]キーを押す
C 罫線の種類を設定するダイアログボックスが開く
D 罫線の種類を選択

線種(太線・細線・点線・一点鎖線・二重線など)
通常:行の中央に引く(1行分使う)
行間:行と行の間に引く
全角:全角1文字分で罫線を引く
半角:半角1文字分で罫線を引く

E 罫線を引きたい行にカーソルを合わせ、[Enter]キーを押す。ここが始点と
なる。
F 罫線の最後にカーソルを移動し、もう一度[Enter]キーを押す。ここが終点。
G E〜Fの操作を繰り返し、続けて罫線を引く
H 罫線コマンドを終了するには、[Esc]キーを押す

▼ ファンクションキーによって、カーソル位置を切り替えることができる
[F8]キー	[通常]/[行間]
[F9]キー	[全角]/[半角]
 

2.罫線を消す
罫線を消す場合は、罫線コマンドを実行し、始点から消したい罫線をなそるように矢印
キーで範囲を指定し、[Enter]キーでなく[Delete]キーを終点で押しま
す。


▼ 罫線を消す別の方法として、[編集]→[消去]→[罫線消去]を選択すると、範
囲指定した中にある罫線を消すことができる

▼ 軌跡・括弧・斜線
一太郎7の罫線機能には、ここで紹介した「罫線」の他、「軌跡」「括弧」「斜線」と
いう、3種類のモードがあります。

軌跡	カーソルが移動した道筋通りに、水平・垂直な罫線を引く
括弧	数式などで利用する括弧を引く。「}」の突出部分(ブレス)も付けられる
	終点を指定する前に、ブレスを付けたい位置で[Tab]キーを押す
斜線	斜線を引く
	矢印を付けることも可能なので、矢印付き罫線としても利用できる。
	[Ctrl]キーを押しながら始点・終点を指定すると矢印が付けられる。


3.ルーラーを使った罫線の操作
一太郎7の新機能に、ルーラーを使った罫線操作があります。罫線を引いたり表を作成
したりすると、画面の縦・横のルーラー上に[T]をいうマークが表示されます。この
記号をドラッグするだけで、表の列幅や行幅を変更したり、あるいは列を挿入したりで
きます。


■ 罫線の幅の変更
たとえば、列幅の変更操作は、横ルーラーを使って次のように行います。

@ 表を作成する。
A 列幅を変更したい列の「T」マークにマウスカーソルを合わせる。
B マウスを左にドラッグする
C 希望の位置でマウスボタンを離す

■ 列の追加
横ルーラーの「T」マークを使って、列を増やすこともできます。ただし、行は増やす
ことはできません。

@ [Ctrl]キーを押しながら、「T」マークをドラッグする
A 点線の縦罫が表示される
B 適当な位置でマウスボタンを離すと、列が追加される
 
2. 段組
「段組」というのは、文章を2段、3段の分ける機能です。新聞やミニコミなどは、段
組によって読みやすくできます。


1.段組の設定
段組は以下のように操作して設定します。一太郎7では、9段まで可能です。

@ 段組を開始したい行にカーソルを移動する。
A メニューバーから[書式]→[段組]→[設定]を選択
B 設定したい段組数を選択
C [OK]ボタンをクリックする

2.段組と罫線
段組を設定するとき、罫線がすでに引かれている行を開始行に指定することはできませ
ん。また、途中に罫線行が含まれていると、段組の設定は、その罫線の前までが有効に
なり、罫線以降の行は無効になります。従って、段組の文章に罫線を引く場合は、段組
を設定してから罫線を引いてください。

▼ たとえば、2段で段組を設定した文書の中に、3段組など別の段組を設定すること
も可能です。設定方法は簡単で、2段組を設定した文書を開き、されに3段組などを実
行すればよいだけです。


 
3. レイアウト枠
「レイアウト枠」は、1つの文書の中にもう1つ別の文書スペースを確保し、そこに文
字や図形などを入力できる機能です。たとえば、横書きの文書の中に縦書きのスペース
を作ったり、文字サイズやレイアウトなどの異なった全く別の独立した文書空間として
利用できます。考え方としては、1つの文書の中に別の小さな文書がはめ込まれている
と思ってください。

 1.レイアウト枠の作成

@ 文書作成中の画面で、[挿入]→[レイアウト枠の作成]を選択する
A 縦書き横書きかを決める
B 文章のどの位置を基準とする枠が決める
C [OK]ボタンをクリックする
D 枠を作成したい位置の始点でマウスの左ボタンを押す
E そのままドラッグして終点でボタンを離す

▼ 枠の基準について
固定枠	行の削除や移動があっても、枠は移動しない
行に付く枠	行の移動や追加などに伴って、枠も移動する。
文字に付く枠	文字の移動や挿入によって、枠も移動する。

▼ 枠の作成を簡単にするこつ
枠を連続して作成したい場合は、マウスで枠をドラッグして指定するとき、終点で[C
trl]キーを押しながら左ボタンを離します。こうすると、連続してレイアウト枠を
指定できます。たとえば、1ページに複数のレイアウト枠を設定したり、あるいは別の
ページにもレイアウト枠を設定したいときなどに利用すると便利な機能です。

また、[レイアウト枠の作成]コマンドを選択して枠を指定するとき、[表示]→[グ
リット表示]を使うと、より正確な枠が作成できます。「グリット」というのは画面上
で位置を指定するときの目安として表示される格子線で、正確な座標をポイントして、
枠の位置が指定できます。


2.レイアウト枠の飾り
レイアウト枠には、バックに色網を敷いたり周りを罫線で囲ったりといった、さまざま
な装飾を施すことができます。たとえば、レイアウト枠を罫線で囲うには、次のように
操作します。

@ レイアウト枠を設定し、[書式]→[枠の属性]→[枠飾り]を選択する。
A [実行位置を指定してください]とガイダンスラインに表示される。
B 設定した枠の中のどこかの位置でマウスの左ボタンをクリックする
C [枠飾りの設定]ダイアログボックスが表示される。
D 枠のパターン、線種、色、角の処理などを設定する。
E 設定ができたら[OK]ボタンをクリックする

3.文字の入力
設定した枠は、通常の編集と同様に、文字を入力することができる。
なお、入力した文字に対しては、通常の画面に入力した文字と同様に、移動や削除とい
った編集作業を施すことができます。また、文字サイズや飾りの変更も自由にできます

さらに、本文が横書きでも、枠の中に入力した文章は縦書きにしたり、その逆に本文が
縦書きでも枠内は横書きにする、といったことも可能です。


4.枠のリンク
「枠のリンク」というのは、たとえば長い文章のテキストをいくつもの枠に分散した入
力し、1つの枠で文字を挿入すると、はみ出した文字列が別の枠に移動する、というよ
うな関連づけができる機能をいいます。

@ メニューバーから[書式]→[枠の属性]→[リンク設定]を選択
A リンクさせたい順番にレイアウト枠の中をクリック
B リンク設定ができたら、もう一度リンク設定コマンドを選ぶ。
C どのようにリンクされているか、矢印で表示される。

▼ 2個以上のレイアウト枠をリンクさせる場合は、[Ctrl]キーを押しながらク
リックすると、複数のレイアウト枠に関連づけができる。

▼ リンクを解除する場合は、[書式]→[枠の属性]→[リンク解除]を選択し、リ
ンクを外したい枠内でクリックします。

▼ 枠の削除・リンクの解除は慎重に
複数のレイアウト枠にリンクを設定し、データを入力済みの場合、枠の削除やリンク解
除の操作に注意してください。データ入力済みのレイアウト枠で、前のレイアウト枠を
削除すると、以降のレイアウト枠のデータも削除されてしまいます。リンク解除では、
データは残りますが、枠のリンク順が変わり、文章の流れが変わります。


 
4. 簡易作図機能
文章だけでなく、簡単なマークや地図、あるいはイラストなどを文章中に入れたい場合
があります。一太郎7では、「簡易作図機能」と「JSイメージエディタ」という、2
種類の機能が用意されています。


1.簡易作図機能とは
「簡易作図機能」は、文字通り簡単なグラフィックツールです。円や四角形といった図
形の他、イラストなども描けます。また、描いた図形には塗りつぶしやグラデェーショ
ンなどの処理も施せます。


2.図形を描く
@ 図形を入れたい文書を開き、[挿入]→[簡易作図開始]を選択
A 作図用のツールボックスが表示される

▼ ツールボックスの移動
作図ツールボックスは、ボタン以外の部分をマウスで摘んで編集画面の中にドラッグす
ると、浮動ツールボックスの状態になります。こうすると、作図作業がしやすくなりま
す

3.簡易作図のツールボックス

@ 図形ボタン
直線、四角形、円、フリーな軌跡など、基本的な図形を描くためのボタンです。

A 図形線種
実線、細かい点線、荒い点線など、5種類の中から線種を選択できます。

B 図形線サイズ
極細、細、太、極太の4つ、および0.1ミリから100ミリまで任意サイズで、線の
太さを決めることができます。

C 図形矢印設定
線に矢印を付けるかどうか指定します。線の片側、両側だけでなく、矢尻の長さ・角度
・形状などを細かく設定できます。

D 図形線色
線の色を選択します。

E 塗りつぶし
指定した図形を塗りつぶします。

F 図形指定
図形を選択します。基本的に図形をクリックして選択します。マウスドラッグを使う場
合、「ボックス掛」と「ボックス囲」の2種類のモードがあります。「図形指定(ボッ
クス掛)」では、マウスドラッグした範囲に、少しでも重なった図形が選択されます。
ボタンをクリックすると「図形指定(ボックス囲)」と切り替えることができます。こ
ちらは、ドラッグした範囲に、完全に含まれた図形のみ選択されるモードです。

G 図形ミラー
図形を鏡で映したように、垂直線に対象な反対位置に複写します。

H 図形上下
図形の上下関係、図形と文字との上下関係を変更します。

I 図形合成
複数の図形を、1つの図形としてまとめることができます。

J 図形合成解除
1つの図形の合成した図形を解除します。

K 部品呼出
一太郎7に用意されている、いろいろなイラストを呼び出します。


 4.塗りつぶしとグラデェーション

■ 塗りつぶしの実行

@ [図形指定]ボタンをクリック
A 塗りつぶしたい図形の罫線近くにマウスカーソルを合わせる
B カーソルの形が変わる
C その場所で左ボタンをクリック
D [塗りつぶし]アイコンをクリック
E [塗りつぶし]ダイアログボックスが表示される
F 塗りつぶしたいパターンと色を選択
G 塗りつぶし方法から「パターン」を選択
H [OK]ボタンをクリックする

■ グラデーションの利用
グラデーションを使うと、一段と視覚効果の高い文書になります。たとえば、タイトル
部分のバックにグラデーションを使ったりするのも効果的です。ただ、効果的なだけに
、使いすぎるとうるさく読みにくい文書に仕上がってしまいますので注意してください
。なお、グラデーションは[塗りつぶし]ダイアログボックスの[グラデーション]タ
ブをクリックして設定します。


5.上下関係
図形を塗りつぶすと、文字が図形の下になってしまい、読むことができません。そこで
、図形と文字の上下関係を変更し、文字が読めるようにします。

@ 図形を選択する
A 文書上にマウスカーソルをおいて右ボタンをクリックする
B ショートカットメニューが表示されるので、[文書下]を選択する
この場合、図形が文字の下に配置され、地紋としての効果が期待できます。

6.簡易作図機能の終了
簡易作図機能を終了するには、メニューから[簡易作図終了]を実行してください。
右クリックのショートカットメニューからも終了できます。

7.部品の利用
「図形機能使ってイラストを描くなんて、とてもできないよ」というユーザには、部品
を利用するという手があります。「部品」は、簡易図形機能で利用できるイラスト集と
いったものです。

@ 簡易作図機能を起動し、ツールバーの[部品呼出]ボタンをクリック
A 部品の一覧が表示される
B 利用したい図をクリックする
C 編集画面に図が貼り込まれる
D 図が貼り込まれた状態では、図が選択状態にある
E そのままドラッグして好みの位置に移動する

 
5. 表作成
報告書などでは、「表」は大変重要な要素です。それだけに、簡単に表が作成できると
いうことがポイントになります。

1.表の設定

@ 表の左上角となる位置にカーソルを合わせる
A メニューバーから[罫線]→[表作成]を選択する
B [表作成]のダイアログボックスが表示されるので、各項目を設定する。

パネル	設定する項目
表サイズ	表の行数や列数を設定する。
線種	表を構成する罫線の種類を設定する
見出し	表の見出しとなる行の線種などを設定する
合計	表内の数値の合計を求めるようにする
飾り	文字や数字に付ける飾りを設定する
C 各項目を設定したら[OK]ボタンをクリックする

▼ 表の幅
ダイアログボックスの右下に「表の幅」という項目があります。この数値が、設定して
ある1行の数字を越えてしまうと、表が1ページ内に収まりません。「表の幅」のカラ
ム数が、その上にある「一行文字数」のカラム数を越えないように注意してください。
どうしても一行文字数のカラム数を、表が越えてしまう場合は、[表サイズ]にある[
列幅]のカラム数を小さくしてください。


2.合計の計算
表に数値を入力したら、合計の値も計算してくれれば便利ですね。一太郎の表は、数値
を入力すれば、その合計値を計算してくれます。操作は次のように行います。

@ 表を作成するとき、合計の欄を設定して作成します。
A 表にデータを入力する
B メニューバーから[ツール]→[計算]→[計算]を選択する
C [計算]ダイアログボックスが表示される
D 合計は[#合計=Z]を選択
E [OK]ボタンをクリックする
F [合計の始点]、[合計の終点]、[Zの始点]、[Zの終点]を設定する。
これで表が完成です。これで[再計算]を実行すれば、入力されているデータに従って
、合計値が表示されます。


▼ 合計の再計算
新しいデータを入力したり、あるいは数値を変更したりしたとき、数字はそのままでは
変化しません。そこで、[ツール]→[計算]→[再計算]を選択してください。再度
、自動的に計算されて、正しい合計値が表示されます。


6. 画像の貼り付け
Windows95の普及に合わせて、「文書に写真を貼り付けたい」「よりビジュア
ルな文書を作りたい」というユーザの要求は、最近では高まるばかりです。ここで紹介
するように、一太郎7では簡単に文書内に写真などの画像データを貼り込めます。


1.データの取り込み
一太郎で編集中の文書内に写真データを貼り込むには、当然のことですが、事前に写真
データを用意しなければなりません。
写真をパソコンに取り込むにはいくつかの方法がありますが、簡単なのは、一太郎付属
の「JSイメージエディタ」を使って、イメージスキャナで写真を取り込む方法でしょ
う。なお、写真を取り込むには、マシンとイメージスキャナを接続してスキャナのマニ
ュアルを参照して、"TWAIN機能"が利用できるようにしておいてください。

@ [スタート]→[プログラム]→[JUSTSYSTEMアプリケーション]→[
JSイメージエディタ]を選択
A JSイメージエディタが起動する
B [ファイル]→[TWAIN対応機器の入力]を選択し、イメージスキャナを使っ
てデータを読み込む
C 読み込まれたデータがJSイメージエディタの編集画面に表示される
D データを保存する
E ファイル名を入力して、[OK]ボタンをクリックする。


2.画像データの読込と貼り付け
こうして用意した画像データを、一太郎に貼り付けるには、ディスクから読み込む方法
とクリップボートを経由して貼り込む方法とがあります。ここでは、ディスクに保存し
てあるデータを読み込む方法で貼り込んでみます。
まず、写真データを貼り込みたい文書を開いてください。

@ メニューバーから[挿入]→[図枠の作成]を選択する。
A [図枠の作成]ダイアログボックスが表示される
B [名前]から読み込みたいデータファイルを選択する
C 読み込んだ図形の形に応じて文字がよけるように設定できる
D ファイルを選択したら[OK]ボタンをクリックする
E 図形が文書に貼り込まれたら、図形をドラッグして適当な位置に移動する
▼ データが移動できないとき
画像データがドラッグできなかったり、サイズを変更できない場合は、ちゃんとデータ
が選択状態にあるかどうかを確認しましょう。選択状態にある場合は、データの四隅と
上下左右に■のコントロールポイントが表示されます。ちなみに、このマークをドラッ
グすれば、写真のサイズを変更できます。

写真データの貼り込みは、ここで紹介した方法の他に、[編集]→[形式を選択して貼
り込み]でも可能です。ここでは[リンク貼り付け]という機能があります。これを利
用して貼り付けたデータは、ダブルクリックすると、データを作成したアプリケーショ
ンを起動できます。これによって、修正などが簡単にできるようになります。

また、グラフィックソフト上で利用したい画像を範囲指定し、[コピー]コマンドを実
行してください。これによって範囲指定した部分がクリップボードに取り込まれます。
このデータを、一太郎上で[編集]→[貼り付け]を選択しても、文書内に貼り込むこ
とができます。


7.スペース
文章の頭を揃える必要があるとき、[Tab]キーで揃えるというのが一般的ですが、
しかし「スペース」機能を使って、可変長のスペースを入れることができます。また、
スペースに対して、点線や下線などの飾りを付けることもできます。

@ スペースを挿入したい位置にカーソルを合わせる
A メニューバーから[挿入]→[スペース]→[設定]を選択します。
B [設定方法]を[数値]か[位置]のどちらかを選択
C [OK]ボタンをクリック

▼ 「数値」は絶対的な指定方法。0.1ミリ〜999.9ミリまで、自在に設定できる
 「位置」は相対的な指定方法。基準になる位置を指定して、その位置の合わせるよう
に最適な幅のスペースを入れる





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第7部 外部ツール

1. アプリケーション追加・削除
一太郎には、「JSツール」と呼ばれるいくつかの便利なプログラムが標準添付されて
います。ただし、ツールのうち、一太郎のセットアップ時に自動的に組み込まれるもの
と、自分でセットアップを行わなければ利用できないツールとがあります。これらは「
アプリケーション追加・削除」で後から組み込むこともできます。


1.JSツール
一太郎には、次の5つのツールが備えられています。
セットアップ時			ツール名
「すべて」か「手動」を使って		JS辞書検索ツール
組み込むもの			JSグラフ作成ツール
				JS数式作成ツール
通常、自動的に組み込まれるもの	JSフォントエフェクトツール
				JSイメージエディタ
これらのツール類(あるいは、そのほかのフォントやサンプル文書など)が、もし組み
込まれていなくても、後から追加セットアップすることができます。

2.アプリケーションの追加
組み込まれていないツール類は、次のように一太郎に組み込みます。
@ [スタート]→[プログラム]→[JUSTSYSTEMアプリケーション]→[
アプリケーション追加・削除]を選択
A セットアッププログラムが起動する。
B [次へ]ボタンをクリックする。
C [ファイルの追加・削除]のラジオボタンを選択
D [次へ]ボタンをクリックする。
E 追加・削除の画面では、[ファイルの追加]のラジオボタンを選択
F [次へ]ボタンをクリックする。
G [JSツール]を選択する。
H [詳細機能を選択]ボタンをクリックする。
I 組み込むJSツールをさらに選択
J [次へ]ボタンをクリックする
K プログラムを登録するグループを選択する。

とくに問題がない限り、初期設定の[JUSTSYSTEMアプリケーション]のまま
にしておく

L [次へ]ボタンをクリックする
M セットアップするフォルダの確認画面になる
[標準のフォルダ名にする]のラジオボタンを選択する。
N [次へ]ボタンをクリックする
O ハードディスクの空き容量がチェックされる
P [コピー開始]ボタンをクリックする。
以上の操作でJSツールが組み込まれました。[スタート]→[プログラム]→[JU
STSYSTEMアプリケーション]を選択すると、新たなJSツールが組み込まれて
いるのがわかります。

登録したJSツールは、一太郎の編集画面から起動できるほか、単独のツールとしても
起動でき、他アプリケーションと同時利用できます。

3.JSツールの起動
一太郎に組み込んだJSツールは、いろいろな方法で起動できます。
@ Windows95の[スタート]メニューから、直接起動する。
A 「挿入」メニューの「オブジェクト枠の作成」を実行する。
B JSツール用のツールボックスを表示し、アイコンボタンをクリックする。
 
2. JS辞書検索ツール
「JS辞書検索ツール」は、文書作成中に、語句の意味を調べたり、和英・英和の単語
検索を行ったりするツールです。一太郎Ver.6.3上で使っていた方も多いでしょ
う。一太郎7にも「JS辞書検索ツール」が用意されています。ただし、辞書本体は添
付されていません。以前のバージョンに添付されていたCD−ROMを利用するか、別
途購入します。

1.辞書の組み込み
JS辞書検索ツールで利用できるものは、以下の辞書です。これらを切り替えて辞書検
索を行います。

・ 三省堂デイリーコンサイス国語辞典
・ 三省堂デイリーコンサイス英和辞典
・ 三省堂デイリーコンサイス和英辞典
辞書検索機能を使うためには、最初に辞書を一太郎に組み込まなければなりません。す
でに組み込まれている場合はそのまま使えます。

@ 三省堂デイリーコンサイスの辞書CD−ROMをドライブにセットする。
A [ファイル]→[開く]で、CD−ROMを開く
B 「INST.EXE」をダブルクリックする。
C インストールソフトが起動するので、画面に従って、辞書を組み込む

2.辞書検索の実行
実際に辞書検索ツールを使って、語句の意味を調べてみましょう。

@ 辞書検索を実行したい語句を選択する。
A [Ctrl]+[0(ゼロ)]キーを押し、辞書検索を起動する。
B 辞書検索ツールが起動し、どの辞書を使うか選択するメニューが表示される。
C 使いたい辞書を選択して、[OK]ボタンをクリックする。
D 反転表示した単語の、検索結果が表示される。
E クローズボタンをクリックするか、[ファイル]→[JS辞書検索ツールの終了]
を選択し、辞書検索を終了する。

このように辞書検索を実行します。
JS辞書検索ツールを単独で起動したい場合は、[見出し語]のボックス部分に検索し
たい語句を入力し、[検索]ボタンをクリックします。自由に辞書検索ができます。
なお、検索結果を文書データとして、編集画面に貼り込むこともできます。

 
3. JSグラフ作成ツール
「JSグラフ作成ツール」は、一太郎の表データを元にグラフを作成するツールです。
単独で用いてグラフを作成することも可能です。

 1.JSグラフ作成ツールの呼び出し
@ 表作成機能などを使って表を作成し、データを入力する
A グラフ化したい範囲を、[ALT]キーを押しながらマウスでドラッグして指定す
る。
B メニューバーから[挿入]→[オブジェクト枠の作成]を選択する
C ダイアログボックスの[オブジェクトの種類]から[JSグラフ作成ツールVer
.1.1]を選択
D [枠の基準]などの項目を設定する。
E [OK]ボタンをクリックする。
F JSグラフ作成ツールが起動する。

2.グラフの作成
グラフの作成は、画面の質問に答えていくだけの"対話方式"になっています。[対話作
成]ダイアログボックスは、4画面用意されているので、[次画面]ボタンをクリック
しながらグラフの種類や立体の有無などを設定してください。最後に[実行]ボタンを
クリックすると、グラフが作成されます。

 
4. JS数式作成ツール
「JS数式ツール」は、数式を簡単に、しかも綺麗に作成するためのツールです。数学
記号や、論理・演算・単位記号、ギリシャも次などの特殊文字や記号が簡単に入力でき
ます。


1.数式の入力
■ JS数式作成ツールの起動
@ 式を入力したい位置にカーソルを合わせる
A [挿入]→[オブジェクト枠の作成]を選択する
B [JS数式作成ツールVer.2.2]を選択
C [OK]ボタンをクリックする
D 数式作成ツールが起動する
■ 数式の入力
E メニューバーから[記号]→[数学記号]を選択する
F 数学記号を選ぶ
G 数式が完成したら[ファイル]→[JS数式作成ツールの終了]を選択
H 一太郎の編集画面に数式が入力される
このようにして数式を入力します。
なお、一度入力した式をダブルクリックすると、JS数式作成ツールが起動し、式を再
編集できます。編集後は、[ファイル]→[更新]を選択し、再編集した内容を文書に
反映させます。


2.公式の入力

JS数式作成ツールには、「公式」というメニューがあります。ここには、よく利用さ
れる公式がすでに登録されていて、ここから公式を選択するだけで、複雑な数式が入力
できます。

公式は自由に登録・削除できるので、作成した数式を登録しておけば、再度入力する手
間が省けます。
 
5. JSイメージエディタ
JSイメージエディタは、いろいろな図形やイラストを描くためのツールです。簡易作
図機能に比べて、より柔軟で高機能な描画機能を持っています。


1.描画の基本
@ ツールボックス
アイコンをクリックして、エディタの各コマンドを実行できます。
A マウス座標
現在のマウスカーソルの位置を、座標数値で示しています。
B キャンバス
絵を描画・編集する領域。[イメージ]→[サイズ]で、キャンバスサイズを変更でき
ます。
C 基本色
左ボタンを押しながら描ける色です。
D 右クリック描画色
右ボタンを押しながら描ける色です。
E 塗りつぶし色
長方形や円を描いたときに塗りつぶす色です。[塗りつぶし]コマンドで塗りつぶされ
る色には、[基本色]が使われます。
F カラーパレット
あらかじめ登録されている色から、使いたい色を選択します。
G カラー編集
ボタンをクリックすると、カラー編集プログラムが起動し、希望する色を作ることがで
きます。
JSイメージエディタで描画する場合は、ツールボックスかメニューバーの[描画]か
らコマンドを選択して描画します。描画の基本は、「マウスのボタンを押しながらドラ
ッグする」ということです。このとき、表示される色は次のようになります。

・ 左ボタンを押しながらドラッグ		基本色
・ 右ボタンをしながらドラッグ		右クリック描画色

筆の形やサイズは、ツールボックスの[筆の形とサイズ]アイコンで設定できます。直
線などのアイコンを選択状態のときに、もう一度同じアイコンをクリックすると、各コ
マンドの設定ウインドウを開きます。

なお、JSイメージエディタ全体の設定は、[ファイル]→[JSイメージエディタの
設定]を選択して行います。


 
2.色処理の機能
「必要な色を作れる」ということは、イメージ作成には大変重要なことです。JSイメ
ージエディタでは、[カラー編集]ボタンをクリックして色を作ります。色作りには、
3種類の方法があります。


・ 色選択のボックス内でマウスをクリックして色を選ぶ
・ 「色相」「彩度」「明度」の数値を入力して決める。
・ 「赤」「緑」「青」の数値を入力して決める。

3.画像処理の機能
JSイメージエディタには、イメージの編集機能として、「回転」や「ミラー」、「効
果」、「色変更」といったメニューが用意されています。中でも「効果」にある「明る
く」や「暗く」といったコマンドは、イメージ全体の色調を変更してくれるので、なか
なか便利な機能です。



描画が終了したら、[編集]→[コピー]を選択し、イメージをクリップボードに取り
込んでおきます。[ファイル]→[JSイメージエディタの終了]を選択して、JSイ
メージエディタを終了して、一太郎の編集画面に戻ったら、[編集]→[貼り付け]を
選択し、データを文書内に貼り付けます。


6. JSフォントエフェクト2
一太郎7には、「JSフォントエフェクト2」という、文字をデザインする専用ツール
があります。

 1.タイトル文字の作成
 
 例: 
 
@ 編集中の文書を開き、文字を貼り込みたい位置にカーソルを合わせる。
A ツールバーの[オブジェクト枠作成(JSフォントエフェクトツール)]アイコン
をクリック
B JSフォントエフェクト2が起動する
C [テキスト]→[テキスト入力]を選択する
D 加工したい文字を入力
E 設定したら[OK]ボタンをクリックする
F 文字が編集画面に入力される
G 赤い□のコントロールポイントをドラッグし、文字のサイズを拡大・縮小する。
H [変形]→[影文字]を選択する。
I [影文字]ダイアログボックスが表示される
J 塗りパターンやグラデーション、縁取りなどを選択する
K [OK]ボタンをクリックする
L 編集画面の文字に変形要素が加えられる。
M メニューバーから[ファイル]→[JSフォントエフェクト2の終了]を選択する
N 一太郎の文書に編集結果が貼り込まれる
このようにしてビジュアルなデザイン文字が文書内に貼り込まれます。
 
2.文字加工の簡単なテクニック
[変形]→[ユーザー]を利用すると、いろいろな効果を組み合わせたテキスト変形の
基本パターンが、最初から用意されています。これを利用すると、驚くほど簡単にこっ
たタイトル文字が作成できます。


逆に、[変形]→[テンプレート]を利用すれば、きめ細かく自分の好みでも次データ
デザインを変更できます。
テンプレート使用例:
 

 
7. アルバム
一太郎7の新機能で、注目できるのが、この「アルバム」機能です。これまでのバージ
ョンの一太郎には、「短文登録」という機能がありました。アルバムは、この機能を拡
張したもので、文章データだけでなく、図版や表、一太郎の編集画面に貼り込んだ他の
アプリケーションのデータなど、さまざまなデータを保存しておけます。


1.アルバムへのデータの登録
アルバムには、次のようにしてデータを登録します。
@ アルバムに登録したいデータを範囲指定し、選択状態にする。
A メニューバーから[挿入]→[アルバム]→[登録]を選択する。
B アルバムの登録画面が表示されるので、データの[名前]を入力する。
C [OK]ボタンをクリックする
D データがアルバムに登録され、編集画面に戻る。

2.アルバムからの貼り付け
次に、アルバムに登録したデータを、編集画面に貼り付けてみましょう。
@ データを貼り込みたい位置にカーソルを合わせる
A メニューバーから[挿入]→[アルバム]→[呼出]を選択する
B 貼り付けたいデータをクリックして選択
C [OK]ボタンをクリックする
D 選択したデータが、文書に貼り込まれる

3.新しいアルバムファイルの作成
アルバムのデータは、"アルバムファイル"として保存されています。このアルバムファ
イルは、新規に作成できます。たとえば、目的に応じていくつものファイルを切り替え
て利用するといったこともできます。

@ 一太郎のメニューバーから[ツール]→[システム設定]を選択
A [システム設定]の[ファイル]タブをクリック
B [アルバム]の部分に、作成したいファイル名を入力する。
C ファイル名の拡張子は、[.ALB]をする。
D [OK]ボタンをクリックする

以上で新しいアルバムファイルが作成されました。アルバムファイルの切替は、アルバ
ムを呼び出して[ファイル変更]ボタンをクリックします。ファイル変更ダイアログボ
ックスが表示されるので、利用したいアルバムファイルを選択します。
▼ 外字・短文コンバータ
一太郎7には、「外字コンバータ」と「短文コンバータ」という2つのコンバータが搭
載されています。外字コンバータは、既存のジャストシステムの外字データを、Win
dows95のTrueTypeフォントに変換し、一太郎7や他社ソフトでも利用で
きるようにします。短文コンバータは、一太郎シリーズで作成した短文登録ファイルデ
ータを、一太郎7のアルバム機能で利用できるように変換してくれます。

それぞれのコンバータは、[ツール]メニューから起動できます。
▼ 「文書作成」機能で、ラクラク文書作成
手紙における時候の挨拶、社内文書における部署名表記、請求督促における記入必要事
項など…、たいていの文章には、決まり切った定型パターンがあります。



こういった文章を作成したい場合、一太郎7では、[ツール]→[文書作成]を選択し
てください。ビジネスおよび個人で利用できる、さまざまな定型文書か簡単に作成でき
ます。つまり、"文例集"が内蔵されているのです。しかも、単に例文を選ぶのでなく、
対話形式で会社名や住所、電話番号などを入力するだけで、完全な文書がラクラク完成
するという、"例文作成アプリケーション"ともいえる高機能です。



*******************************************************************************
第8章 カスタマイズ

1. メニューのカスタマイズ
一太郎7には、コマンドを選択して実行できる"メインメニュー"とマウスの右クリック
で開く、"ショートカットメニュー"とがあります。これらのメニューの並び方や名称、
ショートカットキー割り当てを、一太郎7では自由に変更できます。


1.メニューのカスタマイズ
一太郎7で大きく進化した点に、ユーザ好みや目的に応じて、メニューの内容を変更で
きる"カスタマイズ"機能が上げられます。

 英語メニューの外国人向け一太郎
 小説や論文など、長文執筆に機能を絞った、シンプル一太郎
 使い慣れたソフトのメニュー構造に合わせた一太郎

などなど。
この機能は、ユーザのアイディア次第で、様々な広がりを見せます。
カスタマイズできるメニューですが、メインメニューはもちろん、ショートカットメニ
ューも変更可能です。

ショートカットメニューは、マウスの右ボタンをクリックすると表示されるメニューな
のですが、マウス操作が基本のユーザには大変便利な機能です。

たとえば、通常の文章入力中のショーカットメニューに、ファイルの「上書保存」と「
ファイル読込」の2つの項目を追加するには、次のように操作します。

@ 一太郎を起動する。
A メニューから、[ツール]→[割付]→[メニュー]を選択する
B [メニュー]にある▼ボタンをクリック
C 割付先メニューにカスタマイズしたいメニューの階層が表示される
D 一太郎7が備えている機能の一覧が表示される。
E メニュー一覧を表示し、[通常行(ショートカットメニュー)]を選択する
F [割付先メニュー]のコマンドを追加したい位置でクリック
G 画面中央にある[区切り線]ボタンをクリックする
H [割付先メニュー]に区切り線が表示される。
I [標準機能一覧]の[ファイル・印刷]をダブルクリックする
J コマンドの一覧が表示されるので、追加したいコマンドを選択
K 画面中央のボタン[《割付]ボタンをクリック
L [割付先メニュー]に[ファイル読込]というコマンドが追加される
M 同様の操作を繰り返し、[標準機能一覧]の[上書保存]コマンドを、[割付先メ
ニュー]に追加する。
N 完成したら[OK]ボタンをクリックする
以上で操作が終了しました。
編集画面で右ボタンをクリックすると、この項目の最初で紹介したように、表示された
ショートカットメニューに[上書保存]と[ファイル読込]というコマンドが追加され
ています。

 
2.ATOK10のカスタマイズ
ATOKは日本語入力を司る部分であり、いわばワープロの心臓部です。それだけに、
入力部分のインターフェイスは、自分の使いやすいようにカスタマイズすることが重要
です。ここでは、ATOK10の各機能を説明した後、カスタマイズを行ってみます。


1.ATOKパレット
「ATOKパレット」は、マウス操作でATOKのモード変更などを行えるようにした
ものです。ATOKパレットの右にある三角ボタンをクリックすると、表示サイズを変
更できます。[−]ボタンで、アイコンだけの状態になります。  また、パレット上
で右クリックすることで、メニューを表示します。

		 

@ 入力文字種
キーボードから入力する文字を、ひらがな・全角カタカナ・半角カタカナ・全角英数・
半角英数から選択できます。変換キーで文字種変更・漢字変換ができますが、それぞれ
の「固定」モードを選んだ場合は、文字種の変更はできません。

A 変換モード
連文節変換・複合変換・自動変換の3モードを選択できます。
モード		特徴
連文節変換		ふつうに漢字変換を行う。
複合変換		名詞に重点を置いた漢字変換を行う
自動変換		変換キーを押さなくても、逐次自動的に漢字に変換していく

B 文字入力モード
漢字入力・半角入力・コード入力・記号入力の4モードを選択できます。
さらに漢字入力は、「ローマ字漢字入力」(R漢)と「カナ漢字入力」(カナ漢)を選
択できます。

C CAPS表示
[CapsLock]キーや[カタカナ]キーの状態を表示します。

D 操作パレット
総ての設定変更や機能呼び出しのアイコンが配置された、操作パレットを表示

E 文字パレット起動
特殊な記号や読みのわからない漢字を入力するパレットを呼び出します。漢字の検索や
Unicodeでの文字入力も可能です。

F 単語登録
辞書にない言葉を記憶させることができます。

G 辞書ユーティリティ起動
ATOK10辞書ユーティリティを呼び出します。単語登録の一覧表示、一括登録や削
除、旧辞書の合併などを設定します。
H プロパティ起動
ATOK10のプロパティを呼び出し、各種設定を行います。変換モードに関する設定
、辞書の学習方式に関する設定、パレットの設定、キー操作のカスタマイズ、変換時の
文字色などを変更できます。

I ヘルプ
ATOK10に関するヘルプを表示します。

J 最小化
ATOK10アイコンだけの状態にします。

K 最大化・元に戻す
ATOK10パレットのサイズを最大にします。最大の場合は、逆に元に戻します。

2.操作パレット
ATOKのモード変換やカスタマイズなど、ATOKパレットよりさらに詳しいコマン
ドを選択できるパレットが「操作パレット」です。ATOKパレットの「操作パレット
起動」ボタンをクリックすると、表示されます。

                           

@ 変換		[スペース]
A ひらがな(後)変換	[F6]
B カタカナ(後)変換	[F7]
C 半角(後)変換		[F8]
D 全角無変換(後)変換	[F9]
E 半角無変換(後)変換	[F10]
ローマ字漢字入力のとき、それぞれの英文字に変換します。続けて押すことでAa変換
機能が働きます。
F 単語登録		[Ctrl]+[F7]
選択中の単語を辞書に登録します。
G 単語削除		[Ctrl]+[Delete]
単語を変換した状態で実行すると、辞書から単語が削除されます。
H 変換辞書選択メニュー	[SHIFT]+[F8]
標準辞書、単漢字辞書、郵便番号辞書など、用意された辞書を変更できます。
I 確定リピート		[SHIFT]+[Ctrl]+[R]
入力し確定した文章を、もう一度未確定の状態で入力します。
J 確定アンドゥ		[Ctrl]+[BackSpace]
入力した文章を、確定前の状態に戻します。
K 部首変換		[SHIFT]+[F6]
「きへん」「おおざと」など、部首名で漢字を呼び出します。
L 文字パレット起動	[Ctrl]+[F11]
文字パレットを表示します。
M 辞書ユーティリティ起動	
N プロパティ起動		[Ctrl]+[F12]
ATOK10プロパティを表示します。
O 辞書ファイル変更	[Ctrl]+[F8]
ATOK10プロパティの[辞書・学習]パネルを表示し、辞書ファイルを設定します
P メニュー		[SHIFT]+[F10]
ATOK10のメニューを表示します。
Q ヘルプ
ATOK10のヘルプを表示します。

3.パレットのカスタマイズ
ATOKパレットと操作パレットに登録されているボタンは、自由に追加・削除できま
す。また、色やサイズを変更することも可能です。


■ ボタンの追加
パレットに新しくコマンドのボタンを追加するには、次のように操作します。
@ ATOKパレット上で、右ボタンをクリック
A メニューが表示されるので、[プロパティ]を選択
B プロパティ画面が表示されるので[パレット]タブをクリック
C [機能一覧]から、登録したい項目をクリック
D [ATOKパレット]の[登録]ボタンをクリック
E ATOKパレットに[AMET切替選択メニュー]が追加される
F いまパレットに登録したボタンをクリックすると
G [削除]ボタンがアクティブになる
H 同時に別のパレットの[登録]ボタンがアクティブになる。
I もう一つの[登録]ボタンをクリック
J 同じボタンが登録される
K カスタマイズが終了したら、[OK]ボタンをクリックする
▼ パレットのプロパティには、[ボタンサイズ]と[ボタン名表示]という2つの項
目がそれぞれあります。
ボタンサイズでは、[標準]と[詳細]があり、[詳細]を選択すると大きめのボタン
で表示できます。高解像度で利用しているときは、こちらの方が見やすいでしょう。



4.キー操作のカスタマイズ

■ ATOK以外のかな漢字変換システムからの移行
かな漢字変換システムは、一度なれてしまうと別のもに変えるのが、なかなか難しいも
のです。とくに、MS-DOSの時代から使い慣れたかな漢字変換システムがあったりすると
、なおさらです。

かな漢字変換システムの場合、システムそのものの機能よりコマンド体系やキー配列な
どのインターフェイスになじんでいる、というのが問題なのです。そういうユーザのた
めに"ATOKの機能はそのまま、キー操作は慣れ親しんだシステムに換える"といった
ことが、ATOK10では簡単にできます。

@ ATOKパレット上で、右ボタンをクリック
A メニューが表示されるので、[プロパティ]を選択
B プロパティ画面が表示されるので、[キー・ローマ字・色]タブをクリック
C 使用したいかな漢字変換システムの名前をクリック
D [選択]ボタンをクリックすると、選択したスタイルが[現在のスタイル]に表示
される。
E 設定が終了したら[OK]ボタンをクリックする


■ されに細かいキーカスタマイズ
"スタイルを選択しても、微妙なキーの違いがどうも気になる"という場合は、「キーカ
スタマイズ」でさらに詳細変更できます。[SHIFT]キーや[Ctrl]キーを利
用する設定も可能です。

@ [キー・ローマ字・色]プロパティ画面を表示する。
A [スタイル一覧]から、希望するスタイルを選択
B [キーカスタマイズ]ボタンをクリック
C [見出し]からカスタマイズしたい機能のグループを選択
D 次に、[機能一覧]からキー割付を変更したい機能を選択する。ここでは、「変換
(次候補)」を選択
E [変更]ボタンをクリックする
F [キー1]の▼ボタンを押し、表示されたキー一覧から、希望のキーを選択する。
G [OK]ボタンをクリック
H キーカスタマイズ画面に戻るので、[OK]ボタンをクリック
I スタイル名の登録画面が表示される。
J [スタイル名]に新しい名前を入力して[OK]ボタンをクリックする
K [スタイル一覧]に、設定したスタイル名が登録される。
L [OK]ボタンをクリックして、設定終了
 
5.単語の登録
ユーザ独自の用語を登録することによって、さらに賢く使いやすいかな漢字変換システ
ムに、ATOKを育てることができます。

■ ATOKパレットからの単語登録
単語登録の例として、人名を登録してみましょう。
@ 登録したい漢字を、マウスでドラッグして、反転させる。
A ATOK10パレットの[単語登録]ボタンをクリック
B [読み]を入力し、適切な品詞を設定。
C [OK]ボタンをクリックする。

■ メニューからの単語登録
メニューの[ツール]→[単語登録]を選択してもかまいません。


 3.環境設定
一太郎7では、画面表示や操作方法など、様々な要素を簡単に設定することができます

「画面表示」「グリット詳細」「Ver6互換」「システム設定」そして「JS環境設
定ツール」が、それに当たります。

1.画面表示設定
一太郎の編集画面は、大きく分けると、「ドラフト」と「イメージ」の2つのモードの
分けることができます。そして、それぞれのモードの表示方法について、「画面表示設
定」機能を使って、されに細かく設定できます。

[表示]メニューの「画面表示設定」には、3つのパネルが用意されています。
	パネル名		機能
	画面(共通)	ドラフトとイメージの両方に共通する項目の設定を行う。(
	@〜D)
	画面(ドラフト)	ドラフト編集画面の設定を行う。(E〜G)
	画面(イメージ)	イメージ編集画面の設定を行う。(H〜K)

@ 編集画面タイプ
編集画面のモードを切り替えます。[記憶]ボタンで記憶させれば、次回文書作成時は
、最初からこのモードとなります。

A スクロールバー表示
スクロールバーの表示、非表示が設定できます。カーソルの移動につれ、文書はスクロ
ールするので実作業上は問題ありません。

B 各種記号表示
改行などの特殊な文字の表示・非表示が選択できます。

C 全画面表示
メニューやタイトルバーの表示を省き、画面全体の文書を表示します。右クリックのシ
ョートカットメニューで、全画面表示を終了させることができます。

D 各種情報表示
様々な補助情報の表示・非表示が選択できます。

E 倍率
表示倍率を、1/2〜2倍の範囲で段階的に設定します。

F 背景色・文字色
画面上の表示色を設定します。「設定」だと一太郎のパレットから、「環境」だとWi
ndows95のパレットから、それぞれ色を選択できます。モノクロ表示のマシンに
有利でしょう。

G 各種記号表示
文書作成に関係する、各種記号や補助情報の表示・非表示が選択できます。

H 倍率
表示の倍率を設定します。任意倍率が使用できるので、ドラフトモード以上に柔軟な設
定が可能です。

I 背景色・文字色
画面上の表示色を設定します。

J 各種記号表示
文書作成に関係する、各種記号や補助情報の表示・非表示が選択できます。

K 複数ページ数
複数ページを、一度に画面表示します。レイアウト中心で文書を作りたいときに有利な
機能です。


2.グリッド詳細設定
"グリッド"とは、ようはマス目のことです。真っ白い紙に対して、原稿用紙や方眼用紙
を思い浮かべてください。あれがグリッドです。

一太郎7では、画面上にグリッドを表示することができます。単純に表示するだけでな
く、[表示]メニューの「グリッド詳細設定」によるカスタマイズが可能です。

@ 表示する
グリッドを表示します。メニューの[表示]→[グリッド表示]でも選択できます。

A グリッドパターン
文書向き、図形向きなどの、グリッドのパターンを選択できます。

B ポイントモード
グリッドが表示されているとき、カーソルがグリッドに吸い付くようにきっちり動くの
か、自由に動くのかを選択できます。

C グリッド間隔
グリッドのサイズや色を設定します。

D スナップ分割数
グリッドの間をさらに細かく分割するのが「スナップ」です。スナップの個数を決めま
す
 

 3.Ver6互換設定
一太郎7になって、様々な機能の改良が進みましたが、一方その影響で、一太郎Ver
6と操作方法や処理方式が変更された機能もあります。
そこで、"どうしても使い慣れたVer6の処理方式に合わせたい"というユーザのため
に、[ツール]メニューの中に「Ver6互換設定」機能が用意されています。

@ 罫線行自動伸縮しない
罫線枠内に文章を入力したとき、文章があふれても、罫線を自動的に伸ばしません。

A 欧文フォントを和文フォントにする
欧文フォントを指定しなくなります。

B 括弧類の重なり処理しない
全角の括弧類が続けて使用されたとき、文字の間隔を詰めて余白をなくす処理を行いま
せん。

C 追い込み処理しない
行の先頭に「。」や「、」などが位置しても、前の行に強制的に詰めて入れる処理を行
いません。


4.システム設定
一太郎7全体の操作方式やファイル保存の方式、利用する外部ファイルなどについても
、柔軟に変更できます。それが[ツール]メニューのシステム設定です。

@ 範囲の始点・実行位置
「切り取り」や「文字飾り」など、各コマンドを選んだときに、始点やコマンド実行位
置を、改めて指定するのか(指定)、現在カーソルのある位置を自動的にセットするの
か(カーソル位置)、それぞれ設定できます。

A 置換入力
文字列を選択中に文章を入力したとき、選択範囲の内容が消去されて、新しい文章に置
き換わるようになります。

B 入力文字参照先
新しく文章を入力したとき、文字のサイズ・フォント・文字飾りをどの位置の文字に合
わせるのが設定します。

C JW型キー割付
ジャストウィンドゥに準拠したキー操作を行えるようになります。
D ESCメニュー
一太郎の特徴である、[Esc]キーによるメニューの表示について設定します。[E
sc]キーでのメニュー操作に慣れていない場合は、オフにすることもできます。

E バックアップ
予備のバックアップファイルの作成方法について、タイミングや方式を細かく設定でき
ます。

F 見出し自動設定
文書の最初の1行目を自動的に見出しにします。後から変更することはむろん可能です

G 高速読込・高速保存
変更のあった箇所だけを記録することで、文書の高速読込・高速保存ができるようにな
ります。一太郎7のファイルのみで有効です。

H 読込時のファイル形式保存
旧バージョンの一太郎ファイルを読み込んだとき、一太郎7形式でなく、古い形式のま
ま保存します。旧バージョンの一太郎を併用している環境などでは、オンにするとよい
でしょう。

I 履歴表示
[ファイル]メニュー右横部分にある、過去に扱ったファイルの一覧履歴について、表
示の有無とその数を設定します。

J ファイル
アルバムや各種スタイルなど、一太郎7では外部のファイルにいろいろな情報を記録保
存しています。それらのファイルの場所や名前を設定できます。複数の設定を切り替え
て使いたい場合に便利です。

K アンドゥ回数
「取り消し」の可能な回数を設定します。
L クリア
いま現在記憶している、「取り消し」で元に戻せる過去の記録を消去します。

5.JS環境設定
「JS環境設定」は、ジャストシステム製プログラムの操作環境について設定するもの
です。花子や大地U、旧バージョンの一太郎などを併用している場合に有用なものです
。
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